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マナウス=カルナボイで大興奮=アマゾンのカーニバル

2006年3月4日(土)

 アマゾナス州都マナウスのカーニバルは欲張りだ。五日間の開催期間のうち、前二日はリオなどと同様サンバ、中一日をはさんで、後二日はカルナボイが行われる。この「カルナボイ」は三日現在、インターネットのグーグルで検索しても一件も出ないので、まだ日本語での紹介はまれのようだ。
 二月二十七、八の両日行われたカルナボイは、カーニバルと、六月に同州パリンチンスで行われるボイブンバを合わせたもの。
 市内にあるサンボードロモ(サンバ会場)に数万人が集まった。この季節にボイブンバも踊るようになったのは、ごく最近で六、七年前からのことだという。
 日ポ辞書でボイブンバを引くと、「牛の死と再生をめぐって人間・動物・幻想的な存在が登場する北東部地方民衆の非・喜劇的な舞踊」とある。
 インディオの信仰や儀礼、伝統文化や伝説をモチーフにした神秘的なダンス兼プレゼンテーションが行われるものだ。
 カルナボイは、ボイブンバ同様、青組「カプリショーゾ」と赤組「ガランチード」に分かれ、そのプレゼンテーションを競う。
 それぞれに牛を模した山車やパジェー(祈祷師)、専属ダンサーを従えた歌手を中心にしたチームがおり、順次ステージに上がって、その完成度を競い合うショー形式のカーニバルだ。
 サンボードロモの出入り口に設置された二つのステージで同時進行され、お気に入りの歌手のシャツを着た観客は、会場内を自由に移動、体を揺らす。
 曲ごとに振付けが決まっており、踊り子の掛け声や打楽器隊のリズムに合わせ、観客たちがステップを踏むと会場が揺れるほどの迫力だ。
 カルナボイに初参加したJICA青年ボランティアの原規子さん(27)は、「みんなと一緒に踊れるのが最高。一度味わうとやめられない感覚」とその魅力を語り、笑顔で汗を拭った。

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