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三菱商事多田社長帰国へ=当面は工藤代表が兼任

2006年4月7日(金)

 ブラジル三菱商事の多田稔社長(56)が帰国することになり、当面は再び、工藤章・同中南米代表(59)が兼任することになった。同ポストは元々、工藤代表が〇三年六月まで勤めていた。数カ月後には、新しい専任者が着任する。
 「あっという間に過ぎてしまいました」と多田社長は振り返る。鳥インフルエンザ流行のために日本への鶏肉輸出が増大し、取り扱いが激増するなど、変化の多い任期だったよう。
 変わった扱い品目としてエタノールを挙げた。「ただし今話題になってる燃料用じゃなく、飲料なんです」と多田社長。実は、日本酒や焼酎にはだいぶ前からブラジル産が添加されているという。
 工藤代表は以前、商議所会頭を務めるなど、ブラジル通で知られる。九八年にブラジルに着任して以来、八年を数える。多田社長が赴任して以来、ブラジルに住みながら、南米代表として毎月半分ぐらいは各国を飛び回る生活という。
 三菱商事はグアテマラ、パナマ以南の南米十一カ国に展開している。他の南米諸国に比べると「国民性が穏やか」と比較する。工藤代表は「ブラジルに戻ってくると、ほっとしますよ」と笑った。
 多田社長の歓送会は三日晩、新鳥レストランで行われた。来週帰国し、東京の同金属グループへ戻る。