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コラム 樹海

 南マットグロッソ州カンポグランデ市は、さきごろ町をあげてフットサル日本代表チームを歓迎した。ほとんど百年に近い年月、町に深く根をおろした日系人たちの母国から来た代表チームということで、市民の関心も高かった▼しかも、日系人たちが日本代表チームの招致とブラジル代表の親善試合を自分たちの「移住百周年記念」と位置付けたため、それならば、と全面的な後援が行われたのである。特筆できるのは、フットサル招致委員会がそのまま、百周年祭実行委員会となったことだ▼このことは、同地の代替わりした日系コロニアの二、三世の指導者たちが一枚岩であることを示す。協議、合意の上、強力なリーダーシップを発揮することができる。記念事業として「老人共生センター」の建設が計画されているという。資金面の調達を含め、これから実現に向けて、着実に歩みが刻まれるだろう▼フットサル親善試合の日本選手団は、空港到着時から大歓迎を受けた。市内の迎賓館ともいうべき「ブッフェ・オンダラ」には、市長や州議員、市会議員も多数出席し、友好の夕食会が催された。日系人の市発展への寄与は歴代市長に高く評価されており「歓迎の気持の密度」は、ほかで考えられているよりはるかに濃い。フットサル日本代表は、いい町を訪問したものだ▼同地の一線を離れた、一世の一人は自信あふれるメッセージを本社に送ってきた。「カンポグランデの今度のイベントを各地の百周年記念行事の起爆剤にして下さい」。(神)

06/04/07

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