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大耳小耳

2006年4月14日(金)

 ブラジル国民一億八千万人に対し、テレビ受像機は一億台も販売された。家庭への普及率は一〇〇%近い。デジタルTVが日本式になれば、国内電器業界へはもちろん、南米全体へ影響を及ぼす。サッカーW杯の年に多いテレビ買い替え需要を見込んで、二月発表の予定だった。今年から突然話題になった割に、日本政府は官民一体になって臨機応変に対応。唐突な訪日にも関わらず、首相まで会って伯側を満足させる巨額な融資協力を用意した。でも、「大統領の政治判断」が待っているだけに、まだ安心はできないか。
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 ひところ出場者が百二十~百三十人で、舞台にあふれるほどだった吟剣詩舞の全伯大会。今年は五十~六十人くらいと主催者。高齢化の影響である。全伯大会の現在の名称は「全伯歌謡吟剣詩舞大会」。この名に変えてから六回目。主催者の役員の一人が言う。「『歌謡』は演歌ではありません。演歌は入れません。本当は『吟剣詩舞』だけでいきたいのですが…」。つまり、吟詠、剣舞の正統だけで舞台をつくりたいのだが、これだけでは出場者が狭まってくるので、やむなく、ということらしい。
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 十三日付け本紙七面『日系初の陸軍中将が誕生』のトップ記事について、読者から「勉強不足もいいところ。日系中将は他にもゾロゾロいる。ニッケイ新聞の恥」と厳しい電話が入った。ブラジル陸軍広報の情報を参考にした記者、「聞かぬは一生の恥」と襟を正し、〃初〃で〃唯一〃の元陸軍少将、小原彰氏に確認の電話。「陸軍中将は今回の小松パウロ氏が間違いなく初。これで自分を含め日系のジェネラルは二人になった」。

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