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書道の研修留学始まる=富山・サンパウロ州文化交流の一環

2006年6月1日(木)

 昨年十月に開催された「ブラジル富山県人会創立四十五周年式典」と「富山県とサンパウロ州との友好州県提携二十周年式典」の機会に提案された書道研修留学が始まり、この七月に州立のサンパウロ大学(USP)から学生二人が日本へ行くことになった。
 この制度は、昨年南米親善訪問団一員として来伯した北陸書道院の青柳志郎理事長が提案していたもの。富山市にある研修センター「自遊館」に一カ月間滞在し、北陸書道院で書道を学びながら文化交流をする。研修費や旅費は同書道院が負担する。
 USP文学部、ポルトガル語・日本語学科生四年生の松栄プリシーラ由実さん(24)とジュリア・トッフォリ・デ・オリベイラ・フラゴーゾ・セーザさん(20)は、書類や成績、日本語能力、面接などの学内選考によって選ばれた。
 松栄さんは日本語検定二級、ジュリアさんは三級を取得している。
 書道を六カ月程習っているというジュリアさんは「来年、国費留学の試験を受けるつもりなのでそれに向けてもいい経験になります」と日本での語学勉強に意欲をみせる。
 「日本の伝統に触れる機会を得られて嬉しいです」と語るのは、日本は三度目という松栄さん。今回の研修留学を大変楽しみにしている様子。
 「しっかり両国の文化交流の一役を担ってきてほしい。この機会を利用して自分達の将来を考えてきてくれたら」と今回コーディネーターを務める同大学の森幸一教授は述べた。

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