2006年6月3日(土)
ブラジリア日本語普及協会(三分一貴美子理事長)が運営するブラジリア日本語モデル校は特殊だ。生徒数が国内最多規模の百五十人、しかも成人が多い。学習動機も成人だけあってさまざまだ。教室が足りない、という事態も起きている。このほど、協会誌十三号が発行された。実施したスキルアップ研修会特集だった。
ブラジリア日本語普及協会がこのほど、協会誌「ブラジリア 実践! 日本語教育」十三号を刊行した。昨年十二月に実施した、スキルアップ研修会について特集。「会話教授法」(中山遙ブラジリア大学外国語・翻訳学部教授)、「作文指導」(矢田正江同普及協会副理事長)などの講義が紹介されている。
同普及協会が運営している、ブラジリア日本語モデル校の生徒数は約百五十人。各国の大使館やブラジリア連邦大学があることなどから、生徒の多くは成人で、授業は土曜日に集中している。
「外務省職員で日本に調査にいく」「日系人なので」「コスプレが大好き」など、学習動機は多様だ。計二十五クラスあり、カリキュラムを綿密につくっている。
「教室が足りなくて」と三分一理事長。会議室や講堂まで教室に利用し、うれしい悲鳴を上げている。
スキルアップ研修会は三日間実施され、初日が講義、二日目がワークショップ、最終日が成果発表・忘年会だった。
協会誌には、同研修会のほかに、三浦多佳史国際交流基金サンパウロ日本語センター前客員講師や高橋都美子アクリマソン学園園長などの寄稿文が掲載されている。
同理事長は「今使える教師を育てるのが私たちの役割。実習を大切に考えています」と語り、教師育成に力を入れることを強調していた。