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東西南北

2006年6月9日(金)

 下院は七日、支給額が最低賃金(三五〇レアル)を超える年金の調整率を五%から一六・七%に引き上げる案を承認した。社会保障院の赤字は四三二億レアルから五〇二億レアルへ増加の見込み。今後上院でも審議されるが、承認されても大統領は承認を拒否する見通し。
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 サッカーW杯を目前に大画面プラズマテレビの人気が高まっているが、人気は犯罪者の間でも―。五月末以降サンパウロ市内のバーやレストラン、レンタルビデオ店など八カ所から計十八台のプラズマテレビが盗まれた。犯行の手口は似ていて、犯人らは夜中に数台の車で現場に乗り付けてドアを破り、五分以内にテレビだけを持ち去るという。テレビの価格は平均七五〇〇レアル。
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 自家用車、タクシーに続き今度はバス―。グアルーリョス空港からパウリスタ大通りに向かう空港バスが六日夜、強盗に襲撃され、乗客十二人が財布、時計、携帯電話などを奪われた。乗客としてバスに乗り込んだ三人はマージナルチエテに入って強盗に変身、道路にいた仲間が乗り込み、運転手に代わりバスを運転した。犯人は七日夜時点で逮捕されていない。
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 国連は民族移動(出稼ぎを含めて)白書を発表した。国外へ夢を求めた短期と長期移住者は二〇〇五年に世界で一億九一〇〇万人。うち四九・六%が女性。移住者の本国向け送金が祖国を潤している。外国からブラジルへの送金が年間三六億ドル。世界ランクでは十三番目。ちなみに一位はインドの二一七億ドル。続いて中国とメキシコの順。ブラジルは、未熟練と熟練労働者の送出国としてインドと肩を並べている。頭脳流出に悩む国とは逆の現象である。

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