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大耳小耳

2006年6月9日(金)

 本当にホント?!――。まるで狼少年のように疑い深くなってしまうデジタルTVのブラジル政府発表。本来は二月発表のはずが、決断の後送りを何度も繰り返す状況にコスタ通信大臣もうんざりしている様子。「こんな〃過去のブラジル〃のやり方は好かない。クリスマスの後、カーニバルの後、セマーナサンタの後、W杯の後ってやってたら、決まるものも決まらない」と伯字紙に愚痴っている。ズルズル遅らせている張本人、大統領が不動の人気を誇っているうちは決まらないとの声も。遅れるほど欧州勢に優勢が傾くよう。
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 昨年、「あらくさ短歌会」に慶事があった。仲間の金婚式といったものではない。歌詠みの誉れである。先月、同会の合同歌集『あらくさ』(第二号)が刊行されるまで、そのことは明らかにされていなかった。昨年の第二回海外日系文芸祭に応募した同会の八人全員が受賞(特選から佳作まで)していたのだ。これは、メンバーの作歌レベルの高さを、〃目利き〃の第三者に証明してもらったようなものだ。
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 沖縄系民謡コンクールはたびたび長丁場になることも。先日行われた大会は、なんと八時間にも及び、会場で販売される沖縄ソバを昼食、夕食と二回食べた人もいた。最後まで百人以上の人が会場で耳を傾け、温かい拍手を送る。終わりに近づくほど技術も経験もある出場者がその喉を披露するだけになかなか席を立てないのも納得だが、熱心な聞き手が愛好者の裾野を広げていることも確か。

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