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今年は「祭り」をテーマに=県連日本祭=15万人来場見込み、予算は縮小

2006年6月24日(土)

 県連は二十二日、文協ビルで会見を開き、七月に開催される第九回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭)の開催準備状況を説明した。今回のテーマは「祭り」。今年は準備の遅れもあり、前回の路線を受け継いだ内容になりそうだ。昨年百万レアルを計上した予算は、七十万レアルに縮小。同委員会では二週末、四日間の期間中に約十五万人の来場を見込んでいる。
 七月十五日に初日を迎える第九回フェスティバル。昨年度の収支報告承認をめぐる混乱、会長交代の影響で準備が遅れていた。開催まで一カ月と迫った現在、実行委は急ピッチで準備を進めている。
 会見には加藤恵久フェスティバル実行委員長、松尾治会長、大西博巳副会長、吉加江ネルソン相談役など県連執行部関係者のほか、フェスティバル各部門の担当者も同席。会場の設計図や、各部門の現在の状況が説明された。
 財務を担当する大西副会長は今年の予算について、約七十万レアルとの見通しを示した。スポンサーやバザリスタからの収入によるもので、ここには入場料収入は含まれない。
 入場料は、昨年と同じく、今年も五レアルを予定。子供と高齢者は無料にする方向で、委員会では期間中約十五万人の入場を見込んでいる。
 この日は最終的な会場設計図も発表。今年は屋外中央に舞台を設置し、その回りを郷土食、その他の屋台が囲む。
 パビリオンは昨年の倍、約二万二千㎡を使用。日本文化紹介や子供の広場、企業ブースなどが並ぶ。スポーツコーナーも用意され、武道団体による実演や子供への指導、他のスポーツの紹介なども行う計画だ。
 今年のフェスティバルについて加藤委員長は、準備期間が短いこともあり、内容的には昨年と大きな変化はないと説明。昨年三十六だった郷土食参加県人会は、今年四十二県。うち三十六県が二週末通して参加の予定だという。「(三十六県の二週参加は)協力意識の高さの表れ。うまくやれると思う」と松尾会長。加藤委員長も「これからも話し合いを続けながら、一致協力してやっていきたい。各県人会にも宣伝をお願いしたい」と抱負を述べた。
 会見にはこのほか、運営ボランティアや広報、文化、スポーツなど、フェスティバル各部門の担当者も同席。それぞれの状況を説明した。
 若い世代を中心としたボランティアは、昨年のフェスティバルにも多数参加。開催準備、運営に欠かせない存在となっている。松尾会長も「若者の参加があるからフェスティバルが可能。心強いこと」と期待を表した。
 担当者の関谷ロベルトさんによれば、今年は六百人のボランティアが参加。サンパウロだけでなくパラナ、南マットグロッソ、ブラジリア、エスピリト・サントなど州外からも加わっている。今後も呼びかけていく考えだ。

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