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ブラジル選抜歌謡=グランプリに芦原ジャネさん=728出場者の頂点に=弟の平田ジョーさんも応援

2006年7月25日付け

 全伯ののど自慢による年に一度の大競演、第二十一回ブラジル選抜歌謡大会が二十一、二、三の三日間、ブラジル日本文化協会大講堂で開かれ、二十四団体、七百二十八人の出場者から、芦原ジャネさん(ノロエステ)がグランプリの栄冠に輝いた。実弟のコロニア歌手、平田ジョーさんは、「小さい時からカラオケを始めた姉は三十年以上、今の瞬間を待っていたと思う」と感激の面持ちを見せた。会場からの人気投票でも一位に選ばれ、文字通り満場一致のタイトルをもぎ取った。最優秀歌謡賞にはベテラーノ部門から多田忍さんが選ばれ、団体は、聖南協会が八年連続優勝を飾った。
 サンパウロ市内にあるカラオケ四団体、聖南協会、聖北文化体育連合、聖西地区、聖東協会の共催。ブラジル歌謡連盟(ABRAC)が運営、実行に携わる。
 全伯地方予選を含めると五千人を超えるという総出場者のなかから、今回七百二十八人が桧舞台に進出。年に一度の大会に向け、全伯老若男女ののど自慢たちが頂点を競う大イベントだ。
 島田正市・総合審査委員長は、「年々、上手くなってきているし、常に新しいものを取り入れている」と出場者らの熱心さに拍手を送る。
 「出場者たちは本当に熱心。だから贔屓がないよう審査もしっかりやっています」と強調するのは、ABRACの西森アケミ会長代理。
 審査委員会は赤、青、黄、ポップの四チームに分かれた五十二人で構成される。
 選考委員が記入した用紙は二人の担当がコンピュータ入力。両者のデータが一致しないとエラーが出る仕組みとなっている。
 リズム、音程、発声、感情などを見る審査員たちの評価はグラフ表示され、全体と違う評価をした審査員は説明を求められることになる。
 日本語の間違いが指摘されると、別担当者によって、ビデオチェックが行われるなど審査は厳正に行われている。
 二十年の積み重ね、と自信を見せる西森会長代理は、「来年の開催地をこれから選考します。また一年大変です」と大会終了後、笑顔を見せていた。
 そして、今回惜しくも賞を逃した出場者、全伯大会の檜舞台に立てなかった参加者たちの練習の毎日もまた続く。

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