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【特集】ブラジル茨城県人会創立45周年=盛大に創立45周年祝う=茨城県人会=橋本知事ら慶祝団来伯=県人の活躍に敬意払う

2006年8月12日付け

 ブラジル茨城県人会(鈴木康夫会長)が今年、創立四十五周年を迎えたのを祝して七月三十日、宮城県人会会館で記念式典が開催された。会員を中心に三百人以上が参加。日本からも慶祝団が駆けつけ、盛大に挙行された。前日にはエタノール工場視察、グアタパラ移住地の歓迎会に参加するなど盛りだくさんの交流日程となったようだ。
 橋本昌茨城県知事、田山東湖茨城県議会副議長ら十九人が日本から参加したほか、西林万寿夫サンパウロ総領事、上原幸啓文協会長、松尾治県連会長、酒井清一援協会長なども出席、祝いの言葉を述べた。
 前日にプラドポリス市のエタノール工場の視察をした橋本知事は、「今後はこれらの産業面の結びつき以上に、県人会の活動などを通じて、両国の人間的な繋がりを大事にしていきたい」と気持ちを表明した。
 田山副議長はブラジル移住者の苦労を偲ぶとともに、「今日の確固たる地位を築き上げ、日本人の評価を高めてきた」として同郷出身者の活躍に敬意をしめした。西林総領事は、同県が「優秀な後継者の育成を目的」として続けてきた海外技術研修員・留学生制度を称えた。
 来賓あいさつのあと、功労者表彰がおこなわれ、若松孝司元会長が代表して祝辞を述べた。
 午後からは、日本の慶祝団がアトラクションを披露。真っ赤なドレスで登場した雨情会の野口不二子さんが、軽快なトークを交えながら、「赤い靴」や「兎のダンス」など、懐かしい童謡の数々を歌い上げた。
 「小さいときよく歌いましたよ」――。幼稚園まで日本で過ごした佐々木和子さん(82)は、なつかしそうに聞き入っていた。「証城寺の狸ばやし」などテンポの良い歌では、会場全体が手拍子。合唱もあり、大いに盛り上がった。
 霞朗詠会の迫力ある剣舞や空手吟などに続いて、書道家の川又南岳さんが書道吟を披露。釈良寛の「余生」にあわせて大胆に書き上げていく姿に会場の注目が集まった。
 ブラジル側からは正派ブラジル琴の会員が艶やかな着物姿で登場。「さくら」や「荒城の月」などを可憐に演奏した。慶祝団一行もたのもしい日本文化の継承者を喜んだ。
 「日本からわざわざ知事さんたちが来てくれて嬉しいです」――。昼食時にはビール片手に各テーブルをまわる橋本知事に人が集まった。一緒に写真を撮る姿もみられ、郷土の話で盛り上がっていた。
 節目の年を盛大に祝った茨城県人会。これを機会に会員の親睦が一層深まった。

温かいもてなしに感激=移住地で手作りの歓迎会=グアタパラ

 橋本県知事、田山副議長ら慶祝団の六人は七月二十九日午前、広大なサトウキビ畑で有名なプラドポリス市のエタノール工場を視察した。鈴木会長と川上淳グアタパラ農事文化体育協会会長の案内。午後はグアタパラ移住地の歓迎会に出席し、あたたかいもてなしに終始感激した様子だった。
 知事らはヘリ二機に別れてサトウキビ畑を見学したあと、同市のエタノール工場を視察。砂糖とエタノールが全自動で生成されていく様子を、経済産業省の総合資源エネルギー調査会の委員でもある橋本知事は、終始関心深そうに見ていた。「ブラジルはこの分野でトップを走っている」と実感したという。
 茨城県人会グアタパラ支部と同市の共催で開かれた歓迎会には、県人会会員など約百六十人が集まった。
 平成三年度(一九九一年)に県の技術研修生で料理をまなんだ藤山みえさんが、「研修を受け入れてくれたお礼をしたい」と百六十人分の昼食を一人で用意。日本食やブラジル料理の数々が振舞われ、参加者は舌鼓を打った。また日語学校の生徒たちが太鼓ショーやYOSAKOIソーランを披露し、一行を楽しませた。
 「家族的なつながりをとても大事にしていると思いました」。二世・三世が流暢に日本語が話すことに驚いたと話す橋本知事は、昔ながらの日本文化が残る同地をほめたたえた。
 この他に拓魂碑への献花やイッペーの記念植樹を行い、交流を深めた。

知事挨拶

 本日ここに、ブラジル茨城県人会の創立四十五周年記念式典が、このように盛大に挙行されましたことを、三百万茨城県民を代表いたしまして、心からお慶び申し上げます。
 ブラジル茨城県人会におきましては、これまで永年にわたり、会員の方々への情報提供、交流の促進、地域への定着の援護などを通して、当地に移住された方々の絆をいっそう強いものとし、また、生活の安定を図るとともに、祖国日本との架け橋となってこられました。
 鈴木康夫会長をはじめ歴代の会長さん、並びに会員の皆様方のたゆまぬご努力に、深く敬意を表する次第でございます。
 また、この度丁重なお招きにあずかり、皆様方から心あたたまる歓迎をいただき、大勢の同郷の方々と親しく懇談をする機会を設けてくださいましたことを、厚く御礼申し上げます。
 日本からブラジルへの移住は一九〇八年に始まり、間もなく一世紀が経とうとしております。一世の方々におかれましては、大きな志を胸に抱き、ご当地ブラジルへ渡られたものと存じます。
 気候風土、生活習慣、文化など、日本とは著しく異なる環境の中、新天地での生活を一から立ち上げ、困難な開拓を成し遂げ、今日のご繁栄を築きあげられますとともに、ブラジルの発展にも大きく貢献してこられました。
 この間、私たちの想像を絶する、言葉では言い尽くせないほどのご苦労があったことと拝察いたしますとともに、同郷の皆様のご活躍を、茨城県人として大いに誇りに思い、皆様のご努力と先人の方々のご遺徳、ご功績にこころから敬意を表する次第でございます。
 また、二世、三世の皆様からお話を伺いますと、一世の方々の精神をしっかりと引き継がれ、それぞれ大きな目標をもって、さらなる発展を目指しているご様子が感じられ、誠に頼もしく、そして喜ばしく思っております。
 茨城県といたしましても、ブラジル茨城県人会の皆様の活動に対し、できる限りの協力をさせていただきまして、県人会の交流・連携がますます活発になり、そして茨城との絆がいっそう強いものとなりますよう、取り組んでまいりたいと考えております。
 茨城県は今、人口が全国十三位の三百万人、一人当たり県民所得が全国十位という地位を占め、工業と農業のバランスがとれた豊かな県へと成長しております。
 私が平成九年(九七年)の世界湖沼会会議の際に、皆様とお会いしてからも、水戸射爆撃場跡地における常陸那珂港の共用開始(平成十年)、群馬、栃木、茨城の北関東三県を結ぶ北関東自動車道の一部区間(友部JCT~水戸南IC)の開通(平成十二年)、鹿島でのワールドカップサッカーの開催(平成十四年)など、めざましい成長を遂げてまいりました。昨年八月には東京・秋葉原とつくばを四十五分で結ぶつくばエクスプレスが開業し、沿線地域では、新しいまちづくりが順調に進んでいます。
 着実に整備が進む陸・海・空の広域交通ネットワークや、世界的な科学技術とものづくり産業の集積を活かすことになり、二十一世紀の日本を支える産業大県として、さらに大きく発展することが可能であると考えております。
 こうした発展に伴い、茨城には多くの外国人の方々が訪れ、住まわれるようになり、県内の外国人登録者数は五万四千人を超え、うちブラジルの方は、中国の方(一万二千六百人)に次いで二番目に多い一万一千七百人を数えています。これもひとえに、ブラジルにおける皆様のご尽力が、日本に対する信頼を大いに高め、中でも成長著しい茨城へ来られる方を増やしたものと思っております。
 私は、皆様に郷土茨城を誇りとしていただけるように、「人が輝く元気で住みよい茨城」づくりに全力で取り組んでいく所存でございます。
 結びに、ブラジル茨城県人会のますますのご発展と、皆様がご健勝にて、ブラジルと茨城を結ぶ架け橋ともなってますますご活躍されることをご記念申し上げ、祝辞といたします。本日は誠におめでとうございます。

ブラジル茨城県人会長挨拶

 今回、茨城県人会四十五周年記念式典を迎えることが出来ましたことは、会員の皆様、役員の方々、県人会の温かい応援があればこそと感謝しております。
 橋本昌茨城県知事、田山東湖県議会副議長をはじめ、多くの方々が日本よりお出で頂き、式典を盛大に催すことができました。
 私どもの県人会は初期の目的通り、会員相互の親睦と助け合い、子弟の教育と文化活動、母県との連絡の三点を中心に活動しております。
 現在は書道教室、てん刻、墨絵、生け花、カラオケ教室などを毎月土曜日、日曜日に開き、会員を中心に多くのブラジルの方と共に、日本文化の普及をしております。
 今後もブラジル国内において県人会の働きを母県の協力を得ながら、力強く進めていきたいと考えております。門戸を広く開けておりますので、この機会に多くの方々の参加をお待ちしております。
 今回は特に、グアタパラ支部訪問にての植樹祭、拓魂碑への献花、エタノール工場の訪問を、知事は非常に喜んでおられました。小泉首相と同じ様に強い関心をもってお帰りになりました。グアタパラ支部の皆様ありがとうございました。
 また「日本より日本の心が残っている」という皆様のお言葉に、大変ありがたく思いました。

■茨城県人会歴代会長■

 【初代】中林敏彦(故)1961~62【二代】岡山幸資(故)63~64【三代】照沼朝男(故)65~75【四代】榎本英雄(故)76~77【五代】益子豊男(故)78~80【六代】神田和夫81~82【七代】若松孝司83~84【八代】中林昌夫85~86、【九代】神田和夫87~88【十代】松本昭三88~89【十一代】軽部正之(故)89~【十二代】渡辺国友89~90【十三代】鈴木康夫91~94【十四代】小林操95~96【十五代】吉川長門97~98【十六代】神田和夫99~2000【十七代】松本昭三01~04【十八代】鈴木康夫05~現在。(以上、敬称略)

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