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犯罪の90%銃使用=会議所会員、専門家招き手口や対処法学ぶ=殺人、強盗は減っているが…=「犯罪のチャンス与えるな」

2006年8月22日付け

 ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)が、安全対策ワークショップ「その時、どうする?」を、十五日に同会議所会議室で開催した。清水俊昭在サンパウロ総領事館警備担当領事が、最近の犯罪の種類、傾向について講演行ったほか、コージ・ヤナギタ(柳田)軍警大佐が「一時誘拐」や歩行中の襲撃、空港からの尾行・襲撃といった被害の多い犯罪について、シュミレーションを交えて、その手口や対処法を紹介した。
 最近の治安情勢については、上半期のサンパウロ州治安局犯罪統計をもとに、誘拐事件発生率の増加(昨年比一四・二九%、一時誘拐は含まない)、薬物取引事案の増加(同一四・七八%)、PCC暴動による治安悪化の三点が挙げられた。
 薬物取引は、昨年に過去五年間における最多件数を記録し、今年も増加傾向にある。また、殺人や強盗殺人、強盗事件は減少しているが、犯行の九割以上が拳銃を使用していることから、万全の注意が促される。
 五、七、八月と続くPCC暴動については、この事件に便乗した犯罪の発生を指摘。新聞報道統計によると、これまでの暴動による死者数は百六十七人(五月百五十五人、七月七人、八月五人)、襲撃件数は六百五十一件(五月二百九十三件、七月二百十四件、八月百四十四件)だという。
 最近の邦人関連事案は、空港から帰宅直後に襲われる拳銃強盗、自動車運転中に襲われる事件、振り込め詐欺などがあり、誘拐事件は報告されていない。
 犯罪予防について、ヤナギタさんによれば、(1)犯罪目的(金目の物)を見せない(2)犯罪のチャンスを与えない、(3)犯罪者が犯罪を犯すリスクを高くする――の三点を基準に考える。
 歩行中の襲撃を避けるためには、歩きながら携帯電話で話さないことが予防になるという。店先で立ち止まって対応すべき。
 信号で車を停車させるときには、前列車と一台分の距離をとり、不審者が近づいても動かせるように気をつける。
 空港の出迎えをする場合には、出入口の外で人を待たないこと。「駐車場まで出向く・駐車場で車を待つ」ことは犯罪者にチャンスを与えることになるので避けたい。そして、家やホテルに着く前に、その辺の駐車場に入って一回り。尾行されてないことを確認する。
 また、誘拐事件が発生しがちなのは出勤時と帰宅時。「同じ時間帯に同じ場所を通る」ことから計画的犯行を招く。「三通りぐらいの通勤経路をつくるといい」。
 そして、最近多いビル強盗。「強盗の九〇%以上は堂々と正面から中に入る」ので、家のドアを開ける前にきちんと相手を確認する。一戸一フロアマンションは特に狙われやすいとか。
 さらにPCC関連では、自身の電話番号がPCCの電話センターに使われないように、との注意があった。「配線工事のため番号を教えてください」などと話が来るので警戒をしたい。
 とにかく「注意をしている」ということをアピール。
 最後に、襲撃に遭ってしまった場合には、抵抗せず指示に従うこと、必ず手を見せてゆっくり動くことを心掛けたい。
 なお、清水領事は、未遂も含め事件が発生した場合には連絡してほしいと呼びかけている。各領事館の連絡先はホームペ―ジ上(http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/zaigai/list/cs_ame/brasil.html)で公開している。

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