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まだ続くコロナ禍の延期=文協桜祭りと沖縄祭りも

前年開催された沖縄祭りの様子

 まだ終息の兆しが見えないコロナ禍は、日系社会の伝統ある祭りにも影響を及ぼし、次々と開催が来年へ延期されている。今回延期が明らかになったのは、ブラジル文化福祉協会(石川レナト会長)がサンパウロ州サンロッケ市で7月4日、5日、10日、11日に開催を予定していた『第24回文協桜祭り』と、沖縄県県人会ヴィラ・カロン支部(小波津セルジオ会長)が主催する『第18回沖縄祭り』という2つの大型イベントだ。


 桜祭りは国士舘スポーツセンターを会場に例年多くの人が訪れており、昨年は4日間で2万から3万人が桜を楽しんだ。今年の開催には、在サンパウロ総領事館やサンロッケ市役所観光課をはじめ、ヴァルゼン・グランデ・パウリスタ文化体育協会や、マイリンケ文化協会、国士舘スポーツセンターマレットゴルフ部など多くの日系団体からも協力を約束されていた。

例年多くの人が訪れる「文協桜祭り」

例年多くの人が訪れる「文協桜祭り」


 同祭中止に関して文協は、広報を通じて「ご不便をおかけしておりますが、会員の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。」と深謝を述べると共に、「この重要な局面に調和と連帯によって克服し、来年に参加する皆様、そしてすべての人々によって開催が達成されることを願っています」とのメッセージを寄せ、来年にむけて前向きな姿勢を示している。
 一方サンパウロ市ヴィラ・カロン区のサンパウロ市営公園を会場に2日間で1万5千人が来場する『沖縄祭り』も延期になった。昨年には「島唄」で有名な宮沢和史や、日系アルゼンチン人歌手のクラウディア大城ら歌手が日本からわざわざ来伯出演し、会場を盛り上げて一体感を醸成し、熱気に包まれていた。入場料代わりの食料品は16トン集まったという。
 延期の発表で実行委員会は、「このパンデミックの後で、私たちはより強く支えあえる社会として生まれ変わると信じています。そして来年に皆様の健康と繁栄を祝えることを願っています」と危機をバネに来年への開催に希望を託した。

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