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大耳小耳

2006年9月14日付け

 パラグアイ日本人移住七十周年式典会場はアスンシオン市から南に三十キロのイタグア市。県連の連絡不備で訪問が予定されていなかったこともあってか、松尾会長はタクシーで現地入りした。ブラジルの百周年は多くの来賓の出席が見込まれることから、目配り、気配り、心配りの対応が必要だろう。松尾会長は訪日当日、本紙の電話取材に答え、「何とか百周年に活かしたい。とりあえずいい土産を持って帰れるよう日本で頑張ります!」とすでに気持ちを切り替えていた。
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 「花」といえば女性を連想しやすいが、花の魅力にはまってしまう人は、実は男性に多いのかもしれない。サンパウロ蘭協会の松平悦子事務局長によると、「蘭のコレクターには圧倒的に男性が多いです。十から十五年前は男の世界でしたから」。様々な種類収集のためにはお金に糸目をつけないのも男性だとか。「六百レアルでも八百でも、これと思ったものはヒョイッと買っていくのよ」。コレクターらは事前に出展される珍しい蘭に目星をつけ、どのブースでどの種類を買うのか、リストにしているという。「何に魅せられているのか」を見に、展覧会にぜひ足を運んでみたい。
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 ベトナム中部のホイアンでこのほど、「日本橋」の土台の遺構が見つかったという。十七世紀に同地に住んでいた日本人が建設したと伝えられているもので、両国研究者の共同調査で発掘された。華僑やベトナム人による改修で原型は残っていないが、当時は橋の上に寺があったとも。タイのシャム王国同様、江戸幕府の鎖国によって消えてしまった日本町があったのだろうか。または、ブラジルや他の移住国で数百年の後、こんなふうに「日本」の痕跡が発見される日が来るのだろうか、ふと想像した。

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