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日本の力士がブラジルに=8日、ボンレチーロ土俵で=UPS相撲大会

2006年10月3日付け

 ウニオン・プロ相撲(UPS、黒田吉信会長)主催の「第三回UPS相撲大会」が来月八日、サンパウロ市ボン・レチーロの常設土俵場(カステロ・ブランコ大通り5446番)で開催されるにあたり、現役三力士が二十八日来伯、リベルダーデ区のレストランで記者会見を開いた。来月九日まで滞在し、学校や福祉施設なども訪問する。
 UPS相撲大会は八日午前八時から、サンパウロ市ボン・レチーロ野球場の常設土俵で開催。百二十人の選手が男女の各カテゴリーにわかれ、午前中は十六歳まで、午後から十七歳以上の青年の大会が行われる。来伯した三力士によるデモンストレーションなども披露される。入場無料。
 ベレンで開催されたアマゾン移住七十周年記念相撲大会(九九年)にも参加、今回三回目の来伯となる豊乃国さん(27、新潟、時津風部屋、幕下)は、「サッカーのイメージが強いが、意外に相撲が盛んなブラジルの人に興味を持ってもらい、発展の役に立てれば嬉しい」と話す。
 東心山さん(32、鹿児島、玉ノ井部屋、幕下)は、「日本では老人ホームに訪問するととても喜んでくれ、相撲をやっていて良かったと思う。ブラジルのお年寄りや子供たちの反応が楽しみ」と学校や施設の訪問を期待する。前回のUPS相撲大会に続き二回目の来伯。
 ブラジル出身の力士、孝東さん(25、ブラジル、玉ノ井部屋、三段目)は、入門三年目で初の里帰り。 「空港で家族に会って嬉しかった。『大きくなった』と言われました」とはにかむ。久々の故郷で日本での練習の成果を披露する。
 アメリカンスクール、カンポ・リンポの日本人学校、松柏大志万学院など学校、憩いの園、サントス厚生ホームなどの福祉施設も訪問、世界大会に出場するブラジル代表選手にも胸を貸す。
 若東として十二年間日本の土俵に立ち、ブラジル出身力士として二人目となる十両入りを果たした黒田会長は、「相撲を知っている方々に、実際に力士を見てもらって喜んでもらいたい」と話した。
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 UPSはブラジル相撲連盟の下部組織として、〇二年に若手相撲関係者達が発足させた。若い世代に正しい相撲のイメージを普及させ、選手の育成を目的に活動している。〇二年にはブラジル全国から二百人の選手が参加して第一回大会が、〇四年には第二回大会が開催されている。

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