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◇コラム 樹海

 日本なら「民主圧勝」「共和惨敗」の見出しが躍るだろうが、米の中間選挙で民主党が勝利しペロシ院内総務は女性初の下院議長に就任する公算が大きい。次期大統領選への有力候補とされるヒラリ―・クリントン上議も堂々の再選なのだから、これはもう大躍進である。ブッシュ政権にとっては手痛い敗北だが、これからどう政治の舵取りをするか―である▼議会が民主党支配になりブッシュ政権の「レ―ムダック(死に体)」は避けられまい。確かに予算の審議や国内政治に関して議会の力は強い。こうした方面での制約と締め付は強くなる。しかし、外交と国防について大統領が持つ権限は強大と云っていい。選挙大敗の原因は、イラク政策に対する批判だったが、これで大統領がイラク駐留米軍の早期撤退を決断するかどうかは疑わしい▼開戦以来、米兵の死者は2800人に達しイランの混迷は筆舌に尽くしがたい。日々に何十人もの市民が殺され治安の悪化は想像を絶する。もはや内戦と呼んだ方がいい。もし撤退すれば混乱は深まり収拾が困難になるのは必至である。残念ながらイラク政府に安定策を求めても、これを実現できる力量はない。勿論、米のイラク政策の見直しは必要であろう▼だが、それがイラク見放しであってはなるまい。14万人の米部隊が駐留していても内乱状況が続く。もし、これが撤退となれば国の存廃にも拘り、イラクはテロの巣窟にもなりかねない。中間選挙で示された国民の批判は重い。けれども―現状ではイラクの安定を目指し一歩も二歩も踏み込んでイラクの和平を達成するしかないのではないか。  (遯)

2006/11/11

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