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夏の蘭展=「お姫様の乱れ髪みたい」=総合優勝作品にため息

2006年12月5日付け

 「まあ、お姫様の乱れ髪みたい」。サンパウロ市プラッサ・ダ・アルボレ区から来た小沢重子さんは、第七回夏の蘭展で総合優勝したフラギモペジュラム種のカウダッタムをみてため息をついた。
 主催するサンパウロ蘭協会の中島澄男副会長も「あれほど立派なのは珍しい」と手放しに賞賛。「歴代の総合優勝作品の中でも素晴らしい」と語った。出品者は台湾人のカオ・タ・シュンギさん。
 今回の出品作品は全部で一千鉢と多少少なめ。ただし「年々レベルが上がっている」と中島副会長。
 当日、会場となったブラジル日本文化福祉協会の駐車場は、むっとするほどの蘭の濃厚なにおいに包まれた。
 あちこちでデジカメを手に写真を撮る姿、熱心にメモする姿がみられた。日系人ばかりでなく、いつも通り非日系人もたくさん来場し、珍しい蘭に真剣な眼差しを送っていた。
 十四ある売店では二万鉢近くが販売用に用意された。南伯では〃蘭の女王〃といわれるプルプラッタ種の苗も二十五レアルぐらいから販売され、人気のある種類の蘭には二百レアルの値段の付くものもあった。
 関係者によれば、今回の来場者数は今ひとつで、「あまり景気が良くなかった」とのこと。

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