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全伯日本語教師合同研修会=新年の勉強、外国からも参加=内容が充実、参加型で=旅費やホテル代を補助=遠隔地の教師めだつ

2007年1月11日付け

 第四十九回全伯日本語教師合同研修会が、九日から十二日の四日間、ブラジル日本語センター(谷広海理事長)で始まっている。今回の参加者は七十九人。メキシコ、ペルー、アルゼンチンより各一人ずつ三人が国外から、国内もセルジッペ、アマパ、ブラジリア、マット・グロッソ、ミナスジェライス、リオ・グランデ・ド・スルなど、文字どおり全伯中から日本語教師が集まった。内容もより実践的で参加型のものが考えられており、参加者らは意気込んで研修に望む様子を見せていた。
 「〃全伯〃の名前に見合うように、地方で活躍している先生方に来てもらえるようになった」と、谷理事長は九日の開講式でうれしそうにあいさつ。遠隔地から参加した教師の名前を読み上げた。今回は海外、サンパウロ州外からの参加者が二十二人、逆にサンパウロ市内の参加者は十八人にとどまっている。
 佐藤吉洸教育担当副理事長は「以前は、サンパウロ近郊の日本語教師が七割を占めていたが、ここ数年で他州やサンパウロ奥地の教師が参加者の約六割になった」と言う。二、三年前から旅費やホテル代を補助し、遠隔地から教師も参加しやすくなったこともあるようだ。
 また「レクチャー中心だった内容をより参加型にと、取り組んでいます」。実践に役立つ方法や、分科会での意見交換など、参加者アンケートをとり、マンネリ化を防ぐように努めている。
 「全体的な参加者のレベルは上がってきている。効果のある内容で、国内中の先生方に一年間に一回は、いい研修を受けてもらいたい」と佐藤さんは話した。
 メキシコ、アルゼンチンからの教師は、汎米教師合同研修会などの他の勉強会にも参加しており、センターの〃常連〃。「南米にある日本語教育の積み上げをして、ブラジルだけでなく広く誇れる研修会になればいい」と来伯中の中元司郎継承日本語教育センター所長と大きな展望を示した。
 開講式には、武田幸子在サンパウロ総領事館副領事、野末雅彦JICAサンパウロ支所次長らが出席。野末さんは「ブラジルでなぜ日本語教育が必要とされているのか。日本語を教えながら、日本文化を伝えていってほしい」。武田さんは「健康と治安に気をつけて」と教師らを激励した。
 研修会は、講義と実践発表、ワークショップからなり、最終日には発表会と本邦研修の報告が行われる。

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