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百周年に日伯学術シンポジウム=SBPN=アニェンビーで3日間=日本からも研究者まねき=「せめてシンポジウムを」

2007年1月23日付け

 二〇〇八年に日伯シンポジウム開催へ――。ブラジル・日伯研究者協会(SBPN、仁井山進会長)、サンパウロJICA研修生OB会(ABJICA―SP、立花敏市会長)は十九日、モエマ区にあるブッフェ・コロニアルで新年祝賀会を行った。参加者は二百人以上。会場では仁井山会長が、百周年を記念して実施を計画している「二〇〇八年日伯交流シンポジウム~経済、科学、技術革新」(以下日伯シンポ)について説明。〇八年六月の三日間、八分野にわたるシンポジウムとなることが明らかになった。
 日伯シンポは、サンパウロ市役所、JICA、JETRO、ABJICA、日本留学生研修生OB会(ASEBEX)、青年会議所、文部省留学会OB会(ABMON)、国際交流基金の協力を得て、〇八年六月十四日から十六日までの三日間、サンパウロ市アニェンビー公園(Av,Olavo Fontoura)のエリスレジーナ講堂で開催されるもの。
 講演内容は、インフラストラクチャー(エネルギー、住宅、交通、衛生関連など)、エコノミー・貿易、大学教育、ナノテクノロジー、環境、コミュニケーション、農業、健康について。
 ブラジル側はもとより、日本側からも専門家や研究者を招く予定。ポルトガル語、日本語、英語の同時通訳も行われる。
 ニッケイ新聞社の取材に対し仁井山会長は、「(同協会が提案した)日伯総合センター建設の件が上手くいかなかったこと」から「日伯の交流を深めるためにも、せめてシンポジウムを開催したい」と同事業を実施する理由を話す。
 同イベントの開催目的は、ブラジル・日本の二国間の関係を強化し、さらに活性化させること。広範囲にわたる内容の講演を通じ「ブラジル社会における日系の方々の活躍を見てもらうだけでなく、これを機会に両国間の交流がもっと深まれば」と、仁井山会長は期待を表わすともに、「百周年に対しては些細な協力になるとは思っているが、次の世代に繋げられるものとして二国の交流事業は大切」とシンポジウム開催の意義を力説した。
 午後七時から始まった新年会では、立花敏市ABJICA会長、SBPN会員の上原幸啓文協会長、総領事館から丸橋次郎首席領事、西田和正・国際交流基金サンパウロ日本文化センター所長、JICAサンパウロ支所の野末雅彦次長、JETROサンパウロの渡邉祐司所長らがあいさつ、互いに百周年に向けて意気込みを語った。
 SBPN会員は、全州合わせ約七百人。当日会場には、二百人以上が集まり賑わっていた。

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