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鬼木市次郎氏=視覚障害者の自立支える

2007年4月6日付け

 ブラジル鬼木東洋医学専門学校(鬼木順子理事長)の創立者、鬼木市次郎さんが去る三月二十五日、心筋梗塞のため福岡県柳川市で死去した。享年九十四歳。
 一九一二年福岡県出身。東京で国際鍼灸専門学校を経営、自身も視覚障害者である鬼木さんは、一九九〇年、サンパウロ市にブラジル鬼木東洋医学専門学校を設立。ブラジルの視覚障害者の職業自立に力を注いだ。
 同校は九三年にサンパウロ州教育局の認可を取得。当初は視覚障害者の自立支援を大きな目的としていたが、現在は健常者も学ぶ。創立以来、二年間の履修期間を修了し、マッサージ師として育った卒業生は二百二十一人(うち八十七人が視覚障害者)に上る。
 米国カリフォルニア大学東洋医学名誉博士、中国鍼灸もぐさ協会評議員。
 近年は病気療養のため日本に滞在していた。葬儀は三月二十八日、柳川市の白雲社ホールで営まれた。

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