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サンパウロ市議会に百周年委員会=移民の日にあわせ発足式

2007年6月20日付け

 十四日のブラジル政府百周年組織委員会発足に続き、サンパウロ市議会に特別委員会が設置されることが決まり、十八日午後五時から同議会議事堂で発足式が行なわれた。
 「サンパウロ市議会ブラジル日本移民百周年祭典特別委員会」は今年六月の議決〇四、〇五号に沿って設置されたもので、アントニオ・カルロス・ロドリゲス議長が委員長をつとめる。現在のメンバーは野村アウレリオ、神谷牛太郎、羽藤ジョージ、アントニオ・ゴラールの四市議。なお、連邦下議となったウィリアン・ウー、パウロ・テイシェイラ両議員もサンパウロ市議時代に名を連ねていた。
 日本移民九十九周年にあわせて実施された発足式。議場にはアジルソン・アマデウ副議長、関係市議のほか、ウー、飯星ワルテル両連邦下議、上原幸啓理事長はじめ百周年記念協会代表、日系団体関係者など約百人が訪れた。
 サンパウロの式典会場となるアニェンビー会場を管理するサンパウロ・ツリズモ副会長のタス・ガザニス氏、丸橋次郎在聖総領事館首席領事も臨席した。
 日伯両国歌の斉唱後、来賓、市議があいさつ。上原理事長は「今日は私たちにとって、日本移民九十九周年を祝った大きな日」と話し、「名誉なことであり、感激している」と委員会発足の感慨を表わした。
 丸橋首席領事は、日伯交流年の準備が具体化しつつある現状を紹介するとともに、「一人の力には限りがある。関係者が力を合わせればより大きな事ができると思う」とあいさつ。「市議の仕事はコミュニティにより直接に結びついているだけに、大きな力になる」と、サンパウロでの委員会発足に祝意を表わした。
 この日の議長をつとめた野村市議は、百周年を「ブラジル建設に尽くした祖先を顕彰する場に」と強調、「百年祭の祝典へ向かって、共に働いていこう」と呼びかけた。
 連邦レベルをはじめ、国内各州、市で発足する百周年委員会。最も日系人口の多いサンパウロでも、ようやく市レベルで二〇〇八年への一歩を踏み出したことになる。
 百周年協会の松尾治執行委員長は、「式典会場の利用など、多くの点で市議の協力が必要。これからさらに連絡を密にしていきたい」とコメント。委員会発足へ期待を表わした。
 同委員会では、今後も他の議員に参加を呼びかけていく意向で、最終的なメンバーは十人前後になる見通しだ。野村市議は「日系に限らず、希望する人すべてに委員会は開かれている」と話した。
 今後は必要に応じて委員会が開かれる。同市議によれば現時点で、アニェンビー会場の利用関係のほか、イビラプエラ公園の日本館と先没者慰霊碑敷地の整備、イピランガ公園に庭園やオリンピックセンターを整備する計画などが挙がっているという。

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