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笹の葉が風に揺れて=今年もサンパウロ市の仙台七夕=2日間、東洋街歩行ができないほど=願い事短冊は1万葉用意=日本人観光客、盛大さに驚く

2007年7月12日付け

 仙台七夕まつりと同日に重なった、毎年恒例行事の「第二十九回サンパウロ宮城仙台七夕まつり」(宮城県人会=中沢宏一会長・実行委員長=主催、リベルダーデ文化福祉協会=池崎博文会長=協賛)が七日、八日の両日、東洋街の日本庭園を中心に行われた。晴天に恵まれ、色とりどりの七夕飾りが街を彩り、笹の葉が風に揺られる中、約十五万人(主催者発表)が会場を賑わした。
 七日午後二時から、ガルボン・ブエノ街の鳥居で中沢実行委員長、池崎会長、関係者らがテープカットを行った。南米神宮の逢坂和夫宮司を先頭に日本庭園前まで行進し、「みんなの願いが叶いますように」とお祓いをしたあと、笹の葉に短冊を付けた。再び広場の会場へと行進し、舞台にあがると開会セレモニーとなった。
 来賓席には、在サンパウロ総領事館の森田聡領事、ウィリアン・ウー連邦議員、サンパウロ市ジュベルト・カサビ市長、野村アウレリオ市議会議員ほか約二十人が座った。
 中沢実行委員長は「この会場に集まった人たちで、まだ七夕の意味を知らない人たちは、ぜひ知っていただければ嬉しい。今回も盛大なまつりにしたい」とあいさつ。池崎会長は「愛と平和と友情を願う。願いを叶える、一年に一度の貴重な日を感じてほしい」と述べた。
 カサビ市長は「ブラジルには世界各地からの移民が多い。その中で、日本人移民は歴史や文化、習慣を定着させている。日本文化がこの場で公開されていることを嬉しく思う」と感謝の言葉。
 広場では、太鼓、阿波踊り、すずめ踊り、ソーラン節などが披露された。
 宮城県人会では短冊やミニ七夕飾りなどを販売。
 ガルボン・ブエノ街の両側に七十二本の飾りがアーチ状になり、来場者は上を向きながら歩いた。写真を撮る人や、通りのあちこちで短冊に願いを書き、笹に結び付ける人などさまざま。宮城県人会では今年、一万葉の短冊を準備。天気に恵まれ売れ行きもよく、非日系の購入者も多かったようだ。一昨年までにアチバイアの竹を使っていたが、昨年からイタペチの竹を使っている。
 大阪橋には、衣類、雑貨、カレー、たこ焼き、焼きそば、天ぷら、寿司などの屋台が並んでいた。
 二日目も日本芸能などで賑わい、午後五時半から閉会セレモニーが行われた。関係者らが集まり、逢坂宮司が短冊の焚き上げのお祓いをした。
 日本から来ていた観客の馬場康介さん(26)は「たまたま観光でブラジル来て、騒がしいから何かなと思って歩いてきたら、七夕まつりをしていてびっくり。しかもかなり盛大で感動した」と驚いた様子だった。

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