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柿農家に朗報か=パラナ=樹木弱らせる炭そ病=新たな防除法を発見=秘訣は農薬散布時期=JICAシニアが巡回

ニッケイ新聞 2007年10月25日付け

 炭そ病――。サザンカ、ツバキ、ツツジ、バラなど多種の植物の葉や枝に灰褐色の丸い病班とその中に焦げ茶や黒い斑点ができ、葉を落とし、木を弱らせる病気だ。(インターネットサイトWeblioより)。そんな農家の天敵ともいえる炭そ病の効果的な防除法をみつけたと、現在同地の果樹経営者の指導などにあたっているJICAシニアボランティアの関谷励友さんから報告があった。同シニアの報告は柿に関するもので、この病気は北パラナ一帯の柿農家で現在蔓延中、経営者の頭を悩ましているという。
 柿の炭そ病の防除は、柿樹木の生育期に専用の農薬を散布するのが普通だ。しかし同シニアが勧める方法は柿の花の開花期に二回の農薬防除を行うというもの。具体的には柿の開花八十%のころに一回目の散布を実施、第二回目はその十五日後に行う。
 同方法については「リオグランデ・ド・スル州カシアス・ド・スル市でキョウト柿を生産するイタリア系生産者の果樹園で知った」と同シニア。同果樹園では農薬会社の技師を交えて試行的に柿炭そ病予防の研究を続けてきた結果、同病の現象が見られなくなくなったという。
 同方法では従来に比べて雨季の農薬回数が減り、炭そ病が激減するなどの好結果が確認されている。これはキョウト種と果実の姿や新枝が二次成長するなどの類似点があるギオンボウ種でも効果が期待されている。「今後、この生理的要素と炭そ病の関連性は解明されていないので研究の余地がある」。
 「この一年間、北パラナに多発している炭そ病の原因を追究するためにあちこち歩き回った」と関谷シニア。同地が以前、カフェの一大産地で肥沃地であったことを踏まえて、チッソ分の過多や炭そ菌の残存性、標高説、コウモリ説等などさまざまな要因を尋ね聞いた。
 この調査をふまえて同シニアは一時帰国時に、国立大学の教授や県農業試験場の専門家にブラジルの炭そ病の現状を報告。しかし現在の日本ではブラジルのような強度の炭そ病の状況下になく、具体的な解決策は見つからなかったそうだ。
 同シニアによれば日本では、一九五九年の伊勢湾台風時に炭そ病が繁茂し、農薬・肥料・焼却など技術的な手を尽くして、それなりの減少がみられるまでに三十年ほどかかった経緯がある。
 関谷シニアはこの防除法を、柿の花の開花期である九月下旬から北パラナのマウア地区を皮切りに各地で巡回説明している。今後は「この画期的な方法を定期発刊している『マウア柿ニュース』を通して各果樹農家に伝え、炭そ病撲滅活動を展開していきたい」と話している。
 詳しくはインテグラーダ農業事務所・関谷シニアまで(電話43・3464・1291)。

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