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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2007年10月26日付け


 松岡利勝農水大臣自殺に関して、日本では厳しい批判が絶えないようだが、実は、ブラジルでは次々に礼賛が出ている▼レナン・カリェイロス上院議長が数々の疑惑にも関わらず、策を弄して辞任せずに居座り続け、連邦議会審議を数カ月にわたって麻痺させたことへの反発が強く、当てこすり的に続々と「好例」として誉めあげている▼コレイオ・ド・ブラジル六月六日付けでセルジオ・ノゲイラ・ロペス氏は、「松岡大臣自殺というニュースは、ブラジル人にとっては嫉妬を感じるものだった。ブラジルにおいては、もっと豊富な汚職疑惑を持つ政治家が活動を続けている」とコラムで嘆く▼経済専門紙ガゼッタ・メルカンチールも五月三十日付けで、「松岡大臣を死に至らしめるのには、たった一つの疑惑で十分だった」と当てこすり、自らを北東部の英雄パードレ・シセロ(拷問に耐えた)になぞらえたカリェイロス氏を揶揄した▼エスタード紙九月十六日付けの社説でも「恥と辞任」との題で、「対蹠の地日本において、このような行動は選挙民に評価されるものだろう」とする▼翌十七日のジアリオ・ド・アマゾナスではヴォトランチン・グループ経営審議会のアントニオ・エルミリオ・デ・モラエス会長は、同上院議長の職権剥奪審議で免責されたことを非難した次に、「少なくとも松岡農相は自殺し、安倍首相は辞任した」とし、「民主主義はただ投票するだけではない。監視しなくては。それがブラジルには欠けている」と結んだ▼ブラジルの〃政治倫理の模範〃となった日本政界のみなさん、これはピアーダではありませんよ。 (深)

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