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東西南北

ニッケイ新聞 2007年12月20日付け

 サンパウロ州立ブリガデイロ病院がパーキンソン症の患者の無料手術を行うことになった。受入数は年一二〇人とのことだが、保健所や専門病院からの紹介によって手術を受けることができる。また、ドウトール・アルナウド研究所が、世界最大の公立ガン専門病院に変身(期日は未定)との報もある。公立大医学部出の医者の方が腕も良いようだが、医者の卵の研修の場も広がるのだろうか。
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 こちらは看護士。医者不足で泣く保健所などでは、看護士による診察や投薬が頻繁に行われているとして、サンパウロ市保健局が調査に乗り出した。現在九四八組の家族健康プログラムのスタッフ中、医師不在の組が一六三組ある。医師や薬剤師ですら訴訟問題が起きているのだが、重度の喘息症状を起した病人を前に、お金が足りないからと吸入剤販売を拒んだ薬局(病人は半時間後に死亡)のことを考えれば、診断してくれるだけまし?
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 サンパウロ市議会で銀行の金属探知機付き回転ドアの禁止令が承認されたが、強盗多発を恐れる銀行側は、囚人服に銃を持った男性たちを送り込み、市議会前で抗議行動。十八日には別の市議が、銀行に回転ドア設置を義務付ける法案を提出した。双方の言い分もあるのだろうが、混乱前にきちんと審議してほしいもの。一件四分程度の時間で審議するようでは無理か。
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 クリスマスの買い物に忙しい人も多いが、十八日にヴィンテ・エ・シンコ・デ・マルソのショッピング25が市当局により封鎖された。かのラウ氏の絡んだショッピングだが、買物客でごった返すころにいつも手入れが入る。また同日、サンパウロ市がこれまでに押収していたCDやDVD二四トンが破砕機にかけられた。

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