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ブラジル生け花協会=初生け、100人が祝う=田中会長「百周年に全面協力」

ニッケイ新聞 2008年1月22日付け

 ブラジル生け花協会(田中エミリア会長)は『初生け』を十九日正午から、サンパウロ市イビラプエラ区のホテル「Sofitel」で開き、約百人が集った。
 同協会は十二支部を傘下に置き、教授職にあるのは、約二百人。四期目を務める田中会長によれば、現在生徒の半数は非日系だという。
 当日は会員らが新年と百周年の祝いの意味を込めて作った生け花約三十点が展示され、出席者らはじっくりと時間をかけ、観賞していた。
 昼食会では、野村アウレリオサンパウロ市議が司会を務め、田中エミリア会長は、「百周年記念祭典を一緒に盛り上げていきたい」とあいさつ。
 同協会は、六月にサンパウロ市のアニェンビー会場で行なわれる文化週間、五、六の両月にリオのブラジル銀行での展示を予定。なお、六月十九日には、華道家元四十五世池坊専永宗匠(池坊華道会)の来伯などが決まっている。
 上原幸啓・百周年協会理事長に続き、西林喜久子在聖総領事夫人は、ブラジルでの生け花の発展について、「日本の大きな流派が普及しているのではなく、移民自身が自発的にやっており世界に例がない」としたうえで、「苦労のなかで女性らが『日本の美』を求める気持ちを忘れなかったことを賞賛したい」と更なる日本文化発展を祈った。
 乾杯の音頭は先日、「ブラジルにおける日系人(O NIKKEI NO BRASIL)」を編纂、出版した原田清弁護士が取り、出席者らは昼食を楽しみながら歓談した。
 日本アマチュア歌謡連盟(NAK)ブラジル支部の大会でグランプリを受賞した吉川年秋(〇一年)、塩見由味さん(〇七年)らの歌に耳を傾け、藤間流の踊りにも拍手を送った。
 なお、同協会は十七日に行なわれた総会で役員改選があった。任期は二年。〇八年度生け花協会役員は以下の通り。
 会長=田中エミリア、副会長=エリソン・トーマス・デ・リマ、第一書記=稲垣弥栄、第二書記=水本瑞枝、第一会計=緒方エミリア、第二会計=吉本玉子。

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