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松本・貸金業者強殺事件=帰伯は金がたまったから=ソノダ被告、起訴事実を否認

ニッケイ新聞 2008年2月23日付け

 長野県松本市で二〇〇三年七月に起きた強盗殺人事件で、ブラジル人のジュリアノ・エンリケ・ソノダ被告(29)の初公判が二十一日午後三時から、聖市バラ・フンダの第三刑事法廷で開かれた。裁判は非公開で行なわれ、被告は起訴事実を否認した。閉廷後、担当弁護士が明らかにした。
 同被告は逮捕前、テレビ朝日の取材に対し、犯行を認め謝罪の意を示していたが、主張を一転させた。
 共同通信によれば、事件当日、共犯の日本人の男と被害者宅に行ったとされるが、被告は裁判の中で「その車の中に自分はいなかった」などと語った。事件後に帰伯したことについては「日本に十年いて、金も十分たまったからだ」と述べ、逃亡したのではないと主張した。
 弁護側は今後、聖州フェルナンドポリス市から七人、マット・グロッソ州アルタ・フロレスタ市から一人、計八人を証人喚問する予定。「判決までは二年以上かかる」という。
 今後は一カ月ほどをめどに、アジルソン・ポウコスキ・シモニ裁判官の名義で、日本にカルタ・ロガトーリア(嘱託尋問)を発送。日本から書類が戻り次第、不備が無ければ次回の公判日程が決まる。
 同弁護士によれば、同被告は潜伏していたフェルナンドポリス市内の軽食屋でガルソンとして働いていたという。その縁などもあり、「弁護費用は店のオーナーが負担するだろう」と述べた。
 また被告は入廷の際には泣いていたが、公判中は終始静かにしていたという。
 ほぼ同時刻に行われた焼津市の母子三人殺害事件とは違い、メディアを完全に締め出した非公開裁判だった。三十分遅れで開始し、一時間半にわたった。
 同被告は〇三年年七月十日夜、本件で無期懲役の判決を受けた日本人の男と共謀し、松本市の貸金業全達守さん=当時五十九歳=方で、全さんの首をコードで絞めて殺害し、現金四十一万六千円を奪った疑い。日本に計九年六カ月滞在した。被告らはコードやガムテープ、手袋などを事前に用意するなど、殺意をもって犯行に及んだとされる。
 サンパウロ州検察当局が一月二十八日に起訴。同州北西部のフェルナンドポリスで一日、逮捕した。日本がブラジルに代理処罰(国外犯処罰)を求めた事件では四件目。
 静岡県浜松市の強盗殺人事件では、ミナス州裁判所が昨年十二月、日系人被告に禁固三十四年五月の実刑判決を言い渡している。

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