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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2008年2月27日付け

 中国産食品の農薬残留・殺虫剤混入の話題の続きである。ブラジルは食糧自給率が高く、中国に輸出はしても、日本のように大量輸入しなくてもいいから、その点は安心だ、とは思う。尤も、中国料理関連食材の輸入はあるが▼輸出牛肉の管理が杜撰(ずさん)だと、最近外国から抗議があったが、むしろそちらの方が心配される▼ブラジルは農業を経営する上で、「食の安全」に留意しさえすれば、将来、まだまだ世界の農業国を自他ともに許せるんだ、ということを言いたいのである▼それにしても、日本の中国産農産物への依存度は高く、生鮮野菜は総輸入量の六三%、冷凍野菜は同四二%だという。農薬、殺虫剤残留事件のようなことが今後も続けば、当然輸入は止まり、日本人の食卓から多くの食べ物が消えることになる▼中国農業の専門家によれば、不安は日本の消費者だけではない。最も深刻なのは中国の農民自身である。農民たちの大半は低所得、農地の地下水位の低下、用水の汚染、灌漑設備の遅れ、当局による農地の転用、それにともなう不十分な保障。さらに前世紀的な人糞肥料散布により土壌、河川、湖沼に細菌があふれる。そして消毒のため大量の農薬を撒くという悪循環▼しかし、それでも中国の世界の農産物総生産量に占める割合は断然高い。日本など自給率の低い国は必然的に依存してしまう。誰もが好き好んで輸入しているのではないだろう。できれば避けたい。輸入国でない国に住む幸せを逃してはなるまい。(神)

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