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東西南北

ニッケイ新聞 2008年3月7日付け

 まだまだ緊張の続くコロンビアとベネズエラだが、コロンビアと国境の接するアマゾン地域には、戦火を恐れて国境を越えたコロンビア人が四千人近くいるという。米国や英国などでの不法滞在が取りざたされるブラジル人だが、国土が広く、国境も長い分、色々な所から知らない間の行き来がされている様子。
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 ゴイアス州で、八歳にして大学入試に受かった少年がいる。入試は二十九日に行われ、三日に結果が発表されたが、大学側は大人の学生と一緒には無理と言い出し、両親は裁判所に持ち込むと。少年の夢は最高裁判事というが、晴れて入学となったら、同じ大学の法科二年にいる父親は子供に追い越されるかも…。
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 サンパウロ州ガルーリョス市の大通りで四日、十二歳の子供が運転する乗用車が警察に取り押さえられた。二十八歳のおばが運転させたもので、後部座席には四歳と十歳のおばの子供も乗っていた。十六歳の少女の運転で七十歳の婦人が死亡した事故から半日後の事件だが、六日のテレビでは、北伯の十二歳の子供が車もバイクも運転できると誇らしげに言う様子を放映。周りの大人は何を考えているのだろうか。責任感のない大人と責任能力のない子供の世界。
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 サンパウロ州フランカ市で囚人が暴動を起こし、牢に火を放った。二一六人収容の所に四七五人を収監していた牢で暴動が始まったのは、四日の夕食の分配時。看守の一人が三八口径の銃を手にした囚人らに人質にとられた。都市第一コマンド要人らの弁護士が当日の朝持ち込んだ銃だという。暴動は五時間後に鎮圧され、二十個の携帯電話とナイフや鉄棒が押収された。五つの房が破壊されたが、けが人などはなかった。

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