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州知事公邸で「城と寺」展=百周年サイト公式お披露目=原爆投下描いた絵画展も

ニッケイ新聞 2008年3月8日付け

 サンパウロ州日本移民百周年記念事業の一環として、「日本移民百周年サイト」と「日本の城と寺」展のお披露目式が、六日午後三時から、バンデイランテス宮で開催され、約六十人が訪れた。サンパウロ州政府国際問題担当特別補佐官のジョゼ・ロベルト・デ・アンドラーデ・フィーリョ氏は、同サイトの内容を説明した後に、「日本人移民百周年はサンパウロ州内において最も重要なことだ」と力強く話した。
 サイトお披露目式では、ジョゼ氏が同サイトをプロジェクターに映しながら説明した。
 同サイトはブラジル国内及び、サンパウロ州内における日本人移民の歴史について、百周年行事情報、写真などを検索できるようになっている。ジョゼ氏は「六月には皇太子殿下が来伯される。日本人移民百周年はラテンアメリカ全土のもので、サンパウロ州において最も重要なものだ」と強調した。
 続いて、展示担当者のアナ・クリスティーナ・バレット・ダ・カルヴァーリョ氏が「城と寺」展の内容を説明した。
 展示室の中心にフクシマガーデン社が作製した日本庭園が置かれ、周りを囲むようにケースに入った厳島神社、法隆寺、東大寺、清水寺、金閣寺、姫路城、銀閣寺、二条城など日本の有名な建築物の模型十四個が並ぶ。
 これらの模型はサンパウロ総領事館から借りたもの。模型をのぞきながら後ろに見える日本庭園を楽しんで欲しいとの考えから、このような配置になっている。
 それ以外にも、造形作家の大竹富江さんをはじめ、十四人のブラジル人画家が一九四五年八月六日に広島に投下された原爆の様子を描いた絵と原爆ドームの模型、浮世絵なども展示されている。
 来場していた高田セリアさん(53、二世、サンパウロ市)は「十年前に日本を訪れた際に、金閣寺を訪れた。本物そっくりでびっくりしたし、当時を思い出した」と喜びを表しながら話した。
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 同展示は、六月八日までバンデイランテス宮内で行われている。月曜日から金曜日までは十時から十七時まで、土、日、祝日は十一時から十六時まで。入場無料。サンパウロ州の百周年サイトはwww.saopaulo.sp.gov.br/imigracaojaponesa。

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