ホーム | 日系社会ニュース | 聖市で「江戸の工芸」展=百周年=国宝、重文など166点=州立博物館で18日から

聖市で「江戸の工芸」展=百周年=国宝、重文など166点=州立博物館で18日から

ニッケイ新聞 2008年4月10日付け

 日本の文化庁、サンパウロ州立美術館の共催による海外古美術展「色彩の開花 : 江戸の工芸~O Florescer das Cores:A Arte do pariodo EDO~」が十八日から六月二十二日まで、同美術館(Pinacoteca do Estado=Praca da Luz,2)で開催される。
 日本移民百周年・日伯交流年の節目を記念して開催される、このたびの古美術展。ブラジルでこれだけの規模の展示会が開かれるのは初めてのことだ。
 開催にあたり、日本から国宝一件、重要文化財八件を含む染織品、武器・武具、陶磁器、漆工品など、日本国内の十五以上の博物館が所蔵する百六十六点が出品される。
 開場時間は午前十時から午後六時。月曜休館。入場料は四レアル(土曜日は無料)。十七日午後七時から開幕式が行なわれる。開幕式には青木保・文化庁長官も出席する予定だ。
     ◎
 文化庁が主催する海外展はこれまで、南北アメリカではアメリカ、カナダで開催されている。展示のためにサンパウロ入りしている同庁の齋藤孝正主任文化財調査官は、「江戸時代の工芸を代表する染織品、陶磁器、漆工品を一堂に見ることができる展覧会は、日本でも開催が難しい」として、一般のブラジル人、日系人に対し「あらためて日本の文化の素晴らしさを実感してほしい」と期待を寄せる。
 陶磁器については、日本の陶磁器全体の歴史が分かるよう、縄文時代からの作品が順に展示されるという。「日本各地で作られた作品もあるので、日系人の方々には、ふるさとや縁の地域の作品にも出会っていただけるのでは」
 百周年を機に実現した今回の展示会。齋藤調査官は、「このような機会がなければブラジルでの展覧会は実現できなかった。日系人の方々が今後ますます活躍していく上で、ブラジル社会に日本文化の素晴らしさ等を理解いただき、日本の地位向上に少しでもお役に立つことができることを心より願っています」とコメントを寄せた。
     ◎
 出品される国宝、重要文化財などは次の通り(カッコ内は製作年代、所蔵)。
【国宝】「太刀 銘正恒」(平安時代、文化庁)
【重要文化財】「太刀 銘豊後国行平作」(鎌倉時代、同)、「湖西 五輪塔形経筒外容器」(平安時代、愛知県陶磁資料館)、「珠洲 草樹文壷(鎌倉時代、文化庁)、「古丹波 秋草文四耳壷」(室町時代、同)、「古九谷 色絵牡丹獅子文銚子」(江戸時代、同)、「仁青 色絵若松図茶壷」(江戸時代、同)、「黒紅地花卉文様繍箔小袖」(江戸時代、東京国立博物館)
【未指定】「叢梨地牡丹唐草向鶴紋散蒔絵調度」(江戸時代、文化庁)

image_print

こちらの記事もどうぞ