ホーム | 日系社会ニュース | 白石テルマ=貧困者に無料弁当を配給支援=6千食終了、さらに1万2千食も

白石テルマ=貧困者に無料弁当を配給支援=6千食終了、さらに1万2千食も

フェイスブックで掲載されている活動報告画像

フェイスブックで掲載されている活動報告画像

 「炊き出しと聞いて住民の皆さんは『なんで?信じられない』といった様子でした」――ニッパキ紙の取材に対し、「Movimento Água no Feijão」(以後、MAF)発案者である白石テルマさんはサンパウロ市の貧困地区エリオポリスへ炊き出し弁当を届けはじめた日を振り返る。「政府ですら手を差し伸べず、どうせ誰も助けてくれないという失望のみが当初溢れていました」と支援活動で目の当たりにした厳しい現状を語った。
 MAFプロジェクトは、貧困層に毎日食料支援をするために、オンライン募金で集まった資金で5月8日から現地で炊き出しを開始した。様々な団体から50人のボランティアが集まり、貧困者20万人が住むという同地区を中心に、サウーデ区のマウロ1、2エリアなどへ毎日200食を届けた。
 同プロジェクトは日本食レストラン「藍染」のオーナー兼シェフの白石テルマさんが発起人になり、ジャパンハウス(JH、エリック・アレシャンドレ・クルッグ館長)とブラジル日本文化福祉協会(石川レナト会長)が後援、多くの団体がボランティアに参加した。
 30日間で6000食を配布するというプロジェクトを無事完遂したものの、未だ多くの人が飢えに苦しんでいる現状があり、さらに7月までのプロジェクト延長を決定した。今後は配布拠点であるエリオポリス地区にあるサンバ教室Imperador do Ipiranga da escolaで区内住民をサポートメンバーに迎え、炊き出しを作っていく予定。
 「例えるなら魚を与えながら釣り方も教えるといった試みです」と白石さんは目標を語る。これにより住人達が生産ルーティーンや食品衛生、栄養に関する知識や技術を習得することで、生活手段を得るきっかけとなり長期的メリットとなるのではと考えている。
 ボランティアで参加したのは、ブラジル日本青年会議所(JCI・BJ、和田ルドルフ理事長)、文協青年部(ラファエル・ペターセン部長)、日伯文化連盟(アリアンサ、吉田エドアルド会長)国際キフ機構(小山田真会長)、サンパウロ大学生援護連盟(ABEUNI)、ASEBEX(日本元研修生留学生協会、ナターリヤ・ナカムラ・ゴウヴェイア会長)、JICA研修員OB会(ABJICA)といった日系団体を中心に幅広い団体が名を連ねる。
 募金も引き続き受け付けている。8レアルで1人分の弁当が支援できる。資金だけでなく弁当の容器や食器の物資支援も受け付けている。詳細と寄付は以下から(サイト=https://www.aguanofeijao.org.br/?lang=ja)。サイトは一部日本語に対応している。

大耳小耳 関連コラム
     ◎
 MAFプロジェクトの炊き出し弁当配布の際、コロナ感染を避けるために、受け取りの列には間隔をあけるよう住民に指示し、アルコールジェルやマスクなども用意された。地域住民コミュニティーによる協力も大きく「ボランティアも受け取る側も安全を保つために不可欠でした」と白石さんは語る。その場の飢えを凌ぐだけではなく自立のための活動へ繋げており、ボランティアと地域の信頼関係も根付いているようだ。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 援協=JICA助成金に感謝=コロナ禍ダメージを回復=「ブラジル社会に貢献する」2021年6月12日 援協=JICA助成金に感謝=コロナ禍ダメージを回復=「ブラジル社会に貢献する」  「ブラジル中が未曾有のパンデミックで苦しむ中、JICA助成金のおかげで健全な経営に戻り、傘下の福祉施設では入居者の環境改善も可能になりました」と園田昭憲副会長は感謝した。職員数が約2500人を超える日本国外では世界最大級の日系団体、サンパウロ日伯援護協会(援協、税田パ […]
  • 文協定期総会で評議員選挙=正50人、補19人を選任2021年4月10日 文協定期総会で評議員選挙=正50人、補19人を選任  パンデミックの最悪期、サンパウロ州では外出規制が最も厳しい紫レベルにも関わらず、ブラジル日本文化福祉協会(石川レナト会長)は3月27日午前9時からオンラインで第58回定期総会を開催し、50人の評議員の投票を行った。久々に顔を合わせた役員らは、懐かしそうに挨拶を交わした […]
  • 5団体=オンラインで新趣向の新年会=全伯から参加、文化紹介も=「進取の気性で良い新年に」2021年1月14日 5団体=オンラインで新趣向の新年会=全伯から参加、文化紹介も=「進取の気性で良い新年に」  日系5団体による新年会が8日午後7時からオンラインで開催された。司会の上原テリオさんは「右足から素晴らしい新年を始めましょう」、中里クラウジアさんは「昨年は沢山のことを学んだ。良い新年を迎えましょう」と呼びかけた。第1部では式典、第2部では文化紹介を行った。当日は山田 […]
  • 《サンパウロ市》年越しイベントはオンラインで=目玉アーティストぞくぞく2020年12月29日 《サンパウロ市》年越しイベントはオンラインで=目玉アーティストぞくぞく  サンパウロ市恒例の年越しイベント「レヴェイロン」は新型コロナウイルスの影響により、オンライン開催となる。これは、市最大の繁華街パウリスタ大通りで毎年12月31日夜に行われるコンサートを中心とするイベントだ。  コンサートの動員数は毎年延べ100万人以上を記録し、市の […]
  • リオのカーニバル出場順を発表=7月11、12の両日に2020年12月17日 リオのカーニバル出場順を発表=7月11、12の両日に  リオ市のエスコーラ・デ・サンバ独立リーグ(Liesa)が14日午後、21年7月11、12日の両日に予定されているスペシャルグループの行進(デスフィーレ)の順番を決めた。  新型コロナの感染拡大を防ぐため、抽選は各エスコーラの代表だけが参加して行われた。  11日の […]