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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2008年4月19日付け

 ブラジルにも滞在しカンピ―ナスに胸像も建っている野口英世は、熱帯アフリカや中南米の黄熱病の研究で知られ、エクアドル陸軍からは名誉大佐の称号を贈られている。熱帯に特有の病気は多く、マラリアや目下―ブラジルで大騒ぎのデング熱も、そんな一つであり、蚊が媒介する▼マラリアは現在も100数カ国で流行し毎年3億から5億人の感染者がおり、約200万人が死亡している。サハラ砂漠以南の国々やアジア諸国とブラジルでもアマゾン沿岸では高熱に苦しむ患者がいる。またデング熱は、WHOによると、1億人超の患者がいるそうだし、ブラジルの現状はかなり深刻で犠牲者も増える一方で悲劇性も強い▼デング熱の多発地帯を地図で見ると、リオから北東部に伸びる海岸山脈の一帯が赤く塗られている。レシ―フェやセアラ州にも感染者はいっぱいだし、いたいけな子らが死に追いやられている。リオの悲惨な状況がテレビで報道され、軍隊が出動しシートで屋根や囲いを作った病院で診察にあたるほどの緊急事態になっている▼リオではすでに90人を越す市民が死亡し、蚊を撲滅する消毒とビンや植木鉢などに溜まった水の廃棄に全力を挙げているが、病気流行が止む兆候は見えない。このデングもマラリアも蚊が媒介するために都市の方が感染しやすいらしい。蚊の幼虫は水があればどこでも育つし、これがウイルスや原虫を体内に帯び人を刺すのだから伝染は早い。今のところ予防接種もないので「蚊に刺されない」のが第一の危険防止法である。あるいは―日本が生んだ「蚊取り線香」の効果が一番かもしれない。(遯)

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