「日系人の活躍見たい」＝ブラジル訪問で皇太子殿下

ニッケイ新聞　２００８年６月１３日付け

　【共同】皇太子殿下は十一日、日本からの移住百年となるブラジルへの公式訪問を十六日に控え、東京・元赤坂の東宮御所で記者会見し「移住された方やそのご子孫とお会いし、ご苦労に思いをいたすとともに、ブラジルで活躍されている様子も拝見したい」と抱負を語られた。
　会見で皇太子殿下は、百年前に日本から移住した人々や、現在、三十万人以上の日系人がブラジルから来日して生活していることに触れながら「日本とブラジル両国の間を行き来された日系人の存在は、まさに両国間の懸け橋になるものと思います」と述べた。
　子どものころから折に触れ天皇、皇后両陛下から「地球の反対側に移住した私たちと同じ日本人について、多くのご苦労や移住した国に対する大きな貢献」の話を聞いていたと紹介。
　同行を見合わせた雅子さまについては「現地の方々のご期待に沿えないことは忍びないものがありますが、ご理解いただきたく思います」と述べ、今後の外国訪問については「ケース・バイ・ケースで」医師と相談しながら判断するとした。