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大耳小耳

ニッケイ新聞 2008年7月24日付け

 なぜ世界のメディアが百周年を報じたか? ブラジルメディアの報道の多さに引っ張られたのかもしれない。これほど関心が集まったのは、洋の東西を超えた異文化接触の成功例として、日本移民はその先駆けであったからだろう。言葉を代えれば、世界が注目するほど先駆移民は苦労したともいえそうだ。それが世界的に見ても並大抵のことではなかったと、今になって評価されている。
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 スポーツ関連サイト「スポーツナビ」によれば、サントスに所属する日系三世のプロサッカー選手、ロドリゴ・タバタがトルコリーグのガズィアンテプ・スポルとの契約に合意した。契約期間は三年間。日系プロサッカー選手の国外移籍は初めてのことか。次は日本? との期待も。
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 料理に彩りを添える、飾り用の葉。「ブラジルではどのようなものを用いるのか」と読者から問い合わせがあった。言われてみればと思い料理研究家の安本静子さんにうかがうと、日本料理では、基本的には慣例にならって南天や笹の葉など一般的なものを使用しているという。ブラジル料理は油で揚げるものが多いため、腐敗を防ぐ目的で用いられることはないが、彩りにバナナやぶどうの葉を敷物として用いるとか。その昔、地方の初期移民の結婚式では、バナナの葉を皿の代用にしたとの話も。ちなみに、魚を煮る際に、トウモロコシの皮を敷いて煮ると、魚がくずれず、上手に仕上がるそう。

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