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「環境問題と日系社会」=野村市議が出馬アピール

ニッケイ新聞 2008年8月5日付け

 「環境問題に焦点をあててサンパウロ市に貢献していきたい」。野村アウレリオ市議(PV)が来社し、十月の地方統一選挙への出馬にあたって抱負を説明した。故・野村丈吾元連邦下議の息子であり、市議三期目を終えようとする現在までに約二百法案を提出。日系社会と環境問題に主眼をおいて政治活動を続けている。
 野村市議は大気汚染、水質汚染、水源不足、森林伐採などの問題をあげ、サンパウロ市を巡る状況が深刻化していると訴える。
 「中でも、水源不足は深刻。このままでいくと五年後には一部地域で水が足りなくなることが十分考えられる」と警告し、システマ・カンタレイラなどの名前を挙げて水源地整備や新水源の検討が急を要する段階になっている、という。
 日系コミュニティに関しては、サンパウロ市百年祭のサンボードロモ会場の確保などは、「我々、日系市議らが協力して取り組んで実現させてきた」と実績を強調。
 イビラプエラ公園の日本館と慰霊碑を統一したエリアにする取り組みも進んでおり、「来年には着工できるのでは」との見通しを語った。
 その他、「老若男女がスポーツに親しめる陸上競技場を確保するために尽力している」という。
 来年はサンパウロ市と大阪市の姉妹都市提携が四十周年を迎える。「両者に利益のある環境技術提携などを結べないか模索している」と野村市議は意欲を見せた。

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