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東西南北

ニッケイ新聞 2008年8月22日付け

 サンパウロ市や近郊都市で小規模な野菜栽培に携る人たちがいる。高圧電線の下など、家は建てられない所を利用するもので、大サンパウロ市圏では一三七二件の土地使用許可が出されている。残念ながら、政府の支援が途絶えて計画中断の例もあるが、〇四年創設の非政府団体(NGO)では、サンパウロ市東部に二〇カ所の農地を持ち、七〇〇人が働いている。庭にある木などで気温が下がるというが、温暖化防止と趣味、実益を兼ねた挑戦も楽しめる。
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 冬とは思えない気温が続き、冬物衣料の売れ行きはぱっとしない一方、ビールやアイスクリームが好調な売れ行き。氷入りのジュースやカキ氷を楽しむ子どもたちもいるが、季節を忘れる営みの中でも、木々には新芽が吹き出しており自然はその法則を忘れていない。
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 二十日にスペインのマドリッドで起きた飛行機事故では、離陸時に右側エンジンが火を噴き、一〇メートルほど上ったところで墜落したという。一七二人の乗員、乗客中、一五三人が死亡したというが、死亡者の一人はブラジル人で、七月三日にサンパウロ市でスペイン人女性と結婚して、ハネムーンに行く途中だったという。ハネムーン後に花嫁の家族を迎えての結婚披露をとの夢は、今回の事故で消えてしまった。
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 夢が消えたといえば、決勝まで進みながら、一対〇で米国に破れた女子サッカー。金以外考えていないと言っていたのに、アテネの悪夢再現となってしまった。九六年にオリンピック種目となって以来、メダルを獲得してきた女子ビーチバレーも四位で終り、夢が破れた。一方、男子ヨットのスターという階級でブラジルチームが銀メダル。これで、金一個、銀二個、銅五個となった。

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