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MASP=「現代日本の書」展開幕=「心の内側見てほしい」

ニッケイ新聞 2008年10月15日付け

 「現代日本の書代表作家サンパウロ展」が十四日午後三時からサンパウロ美術館(MASP)で始まった。毎日新聞社、毎日書道会、MASPの共催。十一月九日まで。
 毎日書道会によるブラジルでの書道展覧会は三十三年ぶりで、物故者の作品三十点、現代書道家がブラジル展のために書き下ろした百十五点が展示されている。
 移民をテーマに、唱歌「ふるさと」を書いた作品二点や、老ク連機関誌に掲載された和歌を書いた作品もあり、展示責任者として来伯した独立書人団の片岡重和常務理事は、「郷愁を誘うような作品が多い」という。
 片岡さんは、「戦後から書が美術品として考えられるようになり、移民の人たちのイメージする書とは違うかもしれない。『書は人をあらわす』というように、心の内側を見てもらえると嬉しい」と話した。
 主な出品作家は、文化勲章を受章した金子鴎亭氏(鴎は「區」へんに「鳥」)、文化功労者でサンパウロ・ビエンナーレにも出品しブリュッセル万国博で最高殊勲金星賞を受賞した手島右卿氏、日本藝術院賞を受賞した松井如流氏、勲四等旭日小綬章を受章した上田柔鳩氏、皇后さまが皇太子妃殿下時代に習字の先生を務めた熊谷恒子氏など。
 入場料十五レアル(学生七レ、十歳以下・六十歳以上無料)。火曜無料。通常開館時間は午前十一時~午後六時(月曜休館)。

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