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イグアスーに16番目の森=パラグアイ=〃信濃の森〃に1万本植樹=4カ国の県人が生みの親

ニッケイ新聞 2008年10月21日付け

 【イグアスー発】九月二十五日、パラグアイのイグアスー移住地で〃信濃の森〃が誕生した。ブラジルから長野県人会の新井均会長が夫人と共にはせ参じ、アルゼンチン県人会からも小林ダニエル会長と今井均前会長が駆けつけた。現場では長野県人会の千村敦会長がイグアスー日本人会の自然環境保護委員たちと連携して植林や歓迎の準備に奔走した。〃緑〃が取り持つ縁でアルゼンチン・ブラジル・パラグアイ南米三カ国の信州出身者と日本の母県民が顔を合わせる機会となった意義も大きい。
 〃信濃の森〃は長野県にある(株)松本倉庫の野村二郎取締役会長が苗木一万本分の資金を(財)オイスカ(本部・東京、中野良子会長)を通してイグアスー日本人会(公文義雄会長、高知県)に自主的に委託することにより実現した。
 野村会長自身も県内の賛同者と一緒に参加した。成田空港を出発した九月二十一日が米寿(満八十八歳)の誕生日だった。年齢を感じさせないような元気さで植林と交流にリーダーシップを発揮した。長野県出身者ではないものの、移住地内の三人の日系農家の協力を得て、一万本の植林は無事に完了した。
 今回もイグアスー日本人会が日本経団連自然保護基金の助成を受けて建設した育苗センターで育てられた苗木が活用された。この育苗センターでは約十万本の苗木が育っている。
 〃信濃の森〃も自然保護林が目的のため、十種類を超える在来種を中心に採用された。樹種の選定も自然環境保護委員会(竹内一郎委員長、高知県)によって行われた。今後の維持管理も同委員会が担当するようだ。
 「自分たちの森作りと、同県出身者同士の国境を越えた交流に参加することができて本当に嬉しい。信州は山の国だ、この森がやがて山ザルが棲む家となって欲しい。この企画が来年以降も続くことを期待している。もちろん、ブラジルからも参加しますよ」、と在伯長野県人会の新井会長は語気を強めて意思表示をしていた。小林ダニエル・在亜長野県人会会長も一言、「同感です」。
 二〇〇六年にイグアスー日本人会主導で始まった〃美しい森づくり〃運動は交流の森、友情の森、子供の森、青年の森、岩手の森、第二岩手の森、経団連の森、太鼓の森、鶴寿の森、寿会の森、第二寿会の森、万宝の森、東芝の森、ルイス号同船者の森、日大三中の森、を次々と誕生させ、小さな森がつながって大きな森に成長しつつある。信濃の森は十六番目の森の子となった。
 新年の一月には日本経団連自然保護協議会の植林視察団がこれらの森を見聞することが決まっている。イグアスー移住地の緑の引力は強まる一方だ。

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