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百周年公演「先人に捧ぐ」=移民の根性に感動と拍手=沢竜二さんからメッセージ

ニッケイ新聞 2008年10月30日付け

 「過去はもう無い。未来はまだ無い。せめて今日を楽しみ、がんばりましょう」。ニッケイ新聞社主催の日本移民百周年記念公演「先人に捧ぐ――汗と感動のグランドステージ 雪村いづみVS沢竜二&宝塚OG」が十一月に三回公演行われるにあたり、このような熱いメッセージが沢竜二さん本人から本紙読者に届いたので以下紹介する。

公演3回目、感無量

 苦労を噛みしめての百年祭。本当におめでとうございます。ブラジルへ行って働いて、と夢を膨らませた。その夢が裏目に出た人もいたと思いますが、日本人の根性と、現地の友のお陰で、今日に至った事は、遠い日本の私ですら感動と拍手です。
 その苦労で築いた貴方達のところへ、私は三回目の公演、感無量です。
 私も七十二歳になりましたが、お互いにこれからだと思います。がんばりましょう。
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 大衆演劇の第一人者、沢さんはNY公演を三十日から十一月二日までした後、サンパウロ市入りする超多忙なスケジュールだ。
 公演中の楽屋で産声を上げたという生まれながらの演劇人の沢さん。四歳で初舞台を踏んで以来、この道一筋。十六歳という若さで座長になり、座員四十人の生活を背負って日本全国を巡業する生活に入った。
 一九六〇年前後には、チャンバラ劇にロカビリーの演奏を取り入れた〃ロカビリー剣法〃を発明し、大当たりして人気は絶頂に。テレビでもNHK「夢千代日記」や人気の「水戸黄門」「暴れん坊将軍」「銭形平次」にも出演、映画では「陽炎」「瀬戸内少年野球団」にも出ている。
 十一月の来伯公演では大衆演劇の真髄ともいえる妙技を披露するという。第一部「大衆演劇 大スペクタクル早替り お里沢市―壷坂霊瞼記より」、第二部「良き昭和 ひばり・チエミと共に」、第三部「日本の情景 春夏秋冬」という百周年にふさわしい豪華なショーだ。
 サンパウロ市の文協大講堂公演は十一月八日午前十一時と午後三時からの二回。協力券は三十レアルでニッケイ新聞(11・3208・3977、ルーシーまたは山根)において先着順で好評発売中。モジ市立教育センターでは十日午後七時半から。

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