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へき地医療の実情など視察=慶応医学部第42次派遣団

中原教授、横山さん、木村さん、西垣さん

 慶応義塾大学医学部国際医学研究会(IMA)の「第42次派遣団」が今年も来伯、3人の学生が6年生の夏休みを利用し、マナウス、クイアバ、ドウラードス、聖市、ポルト・アレグレなどで7月14日から8月17日まで医療研修を行い、16日に来社して報告した。
 学生責任者の横山祐磨さん(24、岡山県)は、「マナウス市保健局の診療船に同乗し、ネグロ川をさかのぼって川沿いの集落を訪ねて血圧を測るなどの医療支援を行ったことが一番印象に残っている」という。これは、基本的な医療を施す行政サービスの一環。「そのようなサービスができていない地域もあるなか、マナウスの支援体制に感心した」と感想を述べた。
 木村泰介さん(24、京都府)はアマゾン流域のインディオ集落での麻疹予防接種に同行して、ポ語による現地アンケートを自ら行った。「この聞き取り調査はとてもいい経験になった。これから医師になる上で、研究に役立てたい」との抱負を語った。
 西垣颯一郎さん(24、神奈川県)は「現地NGOに加わってドウラードスでインディオ970人に簡単な診察をするのを手伝った。明らかに手遅れの症状の患者がいるのを目の当たりにし、へき地医療が行き届いていないことを痛感した」と述べた。
 一行を引率した同医学部の中原仁教授(41)は「日本人でサンパウロ大学医学部を卒業した第1号となり、当時の日本病院の戦力となった故細江静男氏は、慶応大学医学部のひとけた台の卒業生。今回の派遣団は99期。PUC大学ポルト・アレグレ校の森口幸雄教授は27期。そのような日伯の歴史の一端を感じてほしかった。日伯の医療事情の違いや歴史のつながりを肌身で感じることで、日本の医療を相対化し、将来グローバルな発想ができるキッカケになれば」と研修の目的を総括した。

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