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ニッケイ新聞 2008年11月8日付け

 ロライマ州初の日系団体となるロライマ日伯協会(ANIR)の辻クラリッセ会長(45、二世)は、発足の理由に日本語教育を挙げる。「子供たちにも日本語を教えたい」。若い日系移住者も多いが、生活も落ち着き、日本語熱が高まってきていると見ていいだろう。早々にも日本語のクラスを開講する予定となっており、「JICAボランティアにも来てほしい」と来年の申請を考えているようだ。
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 最も長寿の県人会、鹿児島県人会が創立九十五周年記念式典を十六日に開催する。通常開催の記念式典では、舞台上に花を飾るところだが、同県人会では今年亡くなった会員から寄贈された老松を飾るのだという。老松は能舞台にも飾られ、不老不死の象徴として知られているだけに、晴れやかな舞台と末永く続く活動を祈念する意気込みが伝わってくる。
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 美空ひばり、江利チエミとともに、三人娘の一人として一世を風靡した雪村いづみさん。七十一歳には見えないほどに若く元気。秘訣について、「一時間ほど散歩すること。百歳まで歌いたいから」と笑顔。ちなみに、共演する沢竜二さんは、七十三歳。「声を出すことが健康の第一。魚屋の主人だって元気のない人はいない」とユーモアたっぷりの溌剌ぶり。明るく元気に過ごしたい方はぜひ参考にしては。
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 この週末にサンパウロ市で行われる財務相・中央銀行総裁会議によるG20会議は、来週末に米政府が主催してワシントンで行われるG20による金融サミットの準備会合としての意味を持っていると報道されている。十五日の会議は、戦後の世界金融秩序を決めた一九四四年のブレトン・ウッズ会議にちなんで、今後の大きな枠組みを決める「第二のブレトン・ウッズ」とも。今後の五十年の金融体制を決める、大事な会議の下準備が週末にサンパウロ市で行われる訳だ。ブラジルは新体制下で重要な役割を占めるのか。にしても金融危機が半年前に起きていたら百周年はどうなっていたか…。

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