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天野氏登場、非難の声も=県連=代表者会で文化センター説明=長友副会長「ついていきます」

ニッケイ新聞 2008年11月29日付け

 リベルダーデ区に所有する土地をちらつかせ、コロニアを翻弄し続ける東京在住の天野鉄人氏が二十七日にあった県連代表者会議に姿を現し、日本文化センター建設への協力を要請した。長友契蔵県連副会長(宮崎)は、「天野さんは自分のお金でやってきて、迷惑をかけることはしていない。信じてついていきます」と心酔した様子で紹介。以前、県連に土地譲渡を約束したが、反故にした経緯があり、出席者らからは、疑問や非難の声も上がった。
 天野氏は、「今まで自分のためだけに生きてきました」と軽く長友副会長をいなしながら、日本文化センター建設案を発表。説明によると、文協ビルに隣接する軍の所有地を払い下げて貰い、百周年記念事業として日本政府に建設要請をするというもの。
 もう一カ月で百周年は終わるというのに不思議な話だが、「県連が今回初めて(私の説明を)受けれいれてくれた」と感激の面持ちを見せ、「私天野に賭けてくれるなら」と前置き、来月七日までに県連で説明会を開く意向も見せた。
 「間違いなく日伯両政府から億単位のお金が出るのは明々白々。説明会を行わないのは夢の国にいるみたい(信じられない)だ」と天野節を炸裂させ、「県連主催で行えば、日伯両政府から相当な金額が出る」と全く根拠のない自説を繰り返した。
 「今まで(自分が)ブラジルで歩んできた足跡の信頼を失うことはしていない。説明はいくらでもするし、どんな質問でも受ける」と語り終えた。
 質疑応答では、以前土地譲渡の署名に姿を現さなかったことについて徳力啓三氏(三重)が「約束を破っていないというが、逃げたのでは」と厳しく指摘。
 これに対し、「破ったとは少しも思っていない。判断を間違っただけ。署名式が行われることを県連事務員が知らなかったから、老ク連へと足を運んだ」と意味不明の言い訳に終始した。
 「リベルダーデ区にある土地はどうなっているのか」との山田康夫氏(滋賀)の質問に、「裁判中のために現在は使えない」として、「土地が確実にある軍部のほうが、お金がでる」と無理な説明を加えた。
 最後に「あなたの話は、話が進むのが早すぎる」と非難した村田洋さん(神奈川)は、「あなたが建てたものには入りたくはない」と真っ向から反対意見を述べたが、天野氏はその発言を無視、会場を後にした。

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