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イタペチニンガの百周年=市の協力で鳥居のある公園=式典で移住者、功労者を表彰

ニッケイ新聞 2008年12月11日付け

 百周年の今年、聖南西イタペチニンガでも六、七月を中心に様々な記念行事・事業が実施された。鳥居と記念碑などを配した公園建設、法要・式典などのほか、日本文化と同地日系社会に関する展示、ジャパン・フェスタなど、その内容は多岐にわたる。同地在住の尾崎守さんより寄せられた報告を紹介する。
 イタペチニンガでは地元文化協会(加藤憲造会長、会員数二百)が二〇〇六年から、非会員も含めて委員会を立ち上げ、会長を委員長として準備を進めてきた。
 目的は「先人の足跡調査とその顕彰」「日系社会の実態調査とその発表」「それらの後世代への継承」の三点。主な事業として、「記念公園の設置」、「記念法要、式典と祝賀会」、「日本文化と日系社会紹介展」、「ジャパン・フェスタ開催」の四つを実施した。
 鳥居と記念碑を配した記念公園「日本移民広場(Praca da Imigracao Japonesa)」は、市の好意による土地提供と建設で、六月二十一日に落成。当日は九百発の花火が打ち上げられ、市長をはじめ多くの関係者が出席して祝った。
 鳥居はコンクリート製で高さ八メートル、幅七・五メートル、径一・八メートル。(主催=市役所、担当者=高田冽文協副会長)
 記念法要・式典はその翌日に開催。会場は同地の長嶺ビットル氏が経営するホテル・カリーナが無償で提供され、近接地の市長、文化協会の代表者、聖南西文化体育連盟会長なども来賓として出席した。
 法要はサンパウロ仏心寺の僧侶を招き、仏式で厳粛に行なわれ、式典では同地への移住者百四人全員に感謝状と記念品、三十人の功労者に功労賞と記念品が贈られた。式後のパーテイも大いに賑わった。(主催=百周年委員会、担当者=加藤文協会長)。

文化・日系社会展に5千人=ジャパン・フェスタも好評

 「文化と歴史、写真展」は六月十六日から二十二日まで、SESIとの共催で市内SESIで開催された。(担当者=尾崎守)
 同地の日本文化紹介展は一九八六年から開始され、前回の広島、長崎の原爆展を経て今回で六回目。
 ブラジル折り紙協会が協賛出品した「折り紙によるブラジルの歴史展(5世紀に分けた各重要場面)」のほか、日本の世界遺産や食べ物、また在聖総領事館によるミニチュアの人形、着物、移住初期の道具類(移民資料館から)などの展示が行なわれた。
 また、イタペチニンガ日系人七十八年の詳細な歴史年表と各年代や、分野に分けられた数百枚の貴重な写真を拡大して展示。地元からの出品物も多く、手造りの碾き臼、臼、杵、結納、結婚時の飾り、日本の各出身地の珍しい品々が展示された。
 さらに七夕飾りも来場者の注目を集め、日系に限らず多くの来場者がそれぞれの願いを記した短冊は五百以上に上った。
 期間中は、別サロンで太鼓と踊りの演技、折り紙の実習、文化人の講演、婦人有志による日本料理の実習も連日行なわれ大盛況、のべ五千人が来場した。
 この他にも、七月十一~十三日には、例年の桜祭りを兼ねて「ジャパン・フェスタ」を開催。今回は特に業者に委託して盛大に行なわれた。
 桜の満開とは少々ずれたが、テレビによる宣伝や天気にも恵まれ、各バラッカは連日押すな押すなの大盛況で非日系の来場者も日本食を堪能した。また、文協会館を会場にして文化紹介、歴史写真展も再開催された。(担当者=中村砂十瑠文協副会長)
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 同地では今後も、池と橋の完成、藤棚造りなど記念公園の充実を進める考え。落成後には、地元老人クラブ千歳会(伊藤薫会長)の会員百人が公園に集合、弁当持参で和気あいあいの親睦会を開いたという。
 一世と各世代の代表者による座談会(明日に向けての日系社会)の開催も企画。同地ではさらに、歴史展に展示された資料を基にした歴史書、実態調査の資料を基にした日系社会の現況のまとめなどの編纂・出版も計画されている。

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