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「日伯で祝え素晴らしかった」=ロンドリーナ=リーガ・アリアンサ総会=パラナ州百年祭を総括=まだまだ続く記念事業=「後世に残るものを」

ニッケイ新聞 2009年1月27日付け

 【ロンドリーナ発=渡邉親枝記者】「昨年は、ブラジルに日本人の功績をアピールできた年だった」――リーガ・アリアンサ(パラナ日伯文化連合会、丹多喜男フランシスコ会長)は二十五日午前九時から、ロンドリーナ市内の会館で定期総会を開催し、西森ルイス弘志評議員長は百周年をそう総括した。昨年六月、皇太子さまご臨席のもと行われたローランジア記念式典には七万五千人が集まり、ロンドリーナ市内セントロに「中川トミ広場」を建設。そして百周年が終わっても「後世に残るように」との掛け声のもと、国・市の全面的な協力を得て、ローランジアのテーマパーク「夢」建設などが進行中だ。百周年で盛り上がったパラナの勢いは、まだまだ続きそうだ。
 「ブラジル側の多大な協力を得て日伯で祝え素晴らしかった。百一年目という新たな歴史を若い世代に引き継いでゆきましょう」と丹会長のあいさつで総会は開会。
 西森評議員長、上野アントニオ義雄元連邦下議をはじめ、新井辰夫在伯日本国大使館公使、澤田真治在クリチーバ総領事代理、千坂平通JICA聖支所長、上原幸啓文協会長、大塚ジョルジ伯野球連盟会長など来賓も招待され、全州から五十の日系団体代表ら百三十人余りが集まった。
 移民五十周年から半世紀にわたりパラナ日系社会のリーダーを務めてきた上野氏は、「感動的な節目を祝えた」と感想を話し、九十歳の沼田信一さん、間嶋正典さん、平澤正人さんの三人が、リーガ傘下の七十団体を訪問して五十四万レアルもの募金を集める貢献をし、気運を大いに盛り上げたことを労った。
 続いて二〇〇八年度の活動報告後、昨年度と同州百年祭の決算報告がされた。
 昨年十二月三十一日現在での全体収入は約百四十七万レアル、全体支出は約百三十七万レ。十万レの黒字が報告され、全体拍手で承認された。
 しかし、全体会計に組み込まれていた州百年祭の決算の数字が詳細資料と合わないため、「後日、臨時総会を開き百年祭の決算をやり直す」との西森評議員長の言葉にほぼ全員が挙手し可決された。
 慰労会をはさんで、午後から総会が再開され、、二〇〇九年度事業(行事案)、予算案の審議が行われた。
 上野氏は、ローランジアのテーマパーク「夢」建設について、「市の口座に観光省が五百万レアルを入金」と報告。新市長への引継ぎなどで、具体的な日程は決まっていないとしながらも、「もうすぐ建設を始め、二年かかる」との見通しを発表した。
 また、百周年事業として始まったロンドリーナ市のパラナ連邦技術大学の校舎が完成を控え、二月九、十日にオープニング・セレモニーを開催する。上野氏は、「移民祭はまだ終わっていない。後世に残すものを作らなくては」と熱く話した。
 新事業として、「パラナ・オリンピアーダ」(林セルソ責任者)が計画されていることも報告された。昨年十一月にロンドリーナ市の日系人を集め第一回目のスポーツ大会が好評だったことから、企画が始まり、六月十八日から約一週間、老若男女で参加できるプログラムを用意。「若いリーダーを育成したい。家族で泊り込みで参加したり、盛り上げていきたい」と林さんは意気込みを見せていた。

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