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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2009年1月29日付け

 総会ラッシュの現在、複数の県人会で選挙が行われているが、なり手がおらず、「今期で辞めるつもりだったのに…」とため息を漏らす万年会長の声も聞こえてくる。かつての文協もそうだったが、今は大分様子が違うのは周知の通り▼図らずも文協改革の成果となり、最大の〃イベント〃といわれる役員選挙が四月末にある。その投票権を持つ評議員を選ぶのは三月末となるのだが、それを受けて、今週金曜日に選挙管理委員会が記者会見を開く。こんなに早い時期なのは、民法の改正で変更を繰り返した選挙システムの理解を広める以外に、単一シャッパではないことが予期されているからだ▼オバマ米大統領よろしく「チェンジ(変革)」を合言葉に事実上の出馬を表明しているのは、文協選挙の風雲児、小川彰夫氏。本紙(二十八日七面)でも紹介したが、すでに地方で評議員選挙への参加を呼びかけ、シンパが各地で進軍ラッパを吹き鳴らし始めた▼現体制側の有力候補とされているのは、第一副会長、山下ジョルジ氏。日伯両語に強く、温厚な人柄で文協内部を知悉している。余談だが、妻のリジアさんは岩崎秀雄元文協会長の娘だから、初の〃閨閥〃となるわけだが、言うまでもなく、簾の後ろにいるのはソグロではない▼今までの選挙の盛り上がりは百周年に負うところが大きかったが、コロニア新世紀の足元を固める意味で今回の選挙はさらに重要と見ていい。興味半分で成り行きを見るのではなく、百周年で活発化したコロニアを、次の百年に導く旗振り役を選ぶ義務を会員は深く認識して欲しい。    (剛)

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