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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2011年3月8日付け

 ブラジルは、交通事故が多い。もう古い話だけれども、サンパウロ市議で日系初の配給局長だった須貝アメリコ氏が、サントスからイタニャエンに向かう街道で事故に遭い死去したし、連邦下議の平田進氏も選挙運動中にカ・ブランコで車が衝突し泉下に旅立っている。ブラジリア建設の功労者・クビチェック元大統領はヅットラ街道で草葉の陰へ向かい市民の涙を誘ったものである▲この事故多発の傾向は今も続いており、2008年には約4万人が、交通事故で死に追いやられている。二輪車の衝突や横転などもあるから犠牲者が増えるの意見もあるだろうが、一般の乗用車もかなり多い。それでも最近は、飲酒運転を取締まるようになったが、まだまだ—日本のような厳しさには遠い▲さて—目を日本に向けて見る。あの北海道から九州までの列島では、交通事故による死亡者が、劇的に減っているのに注目したい。1990年には1万1227名もの犠牲者がいたのに、これから少しずつ減少し始め2008年になると、4914名になったのだから驚く。言うまでもないが、免許所有者はこの間に2000万人ばかり増えているのだから、いかに事故が少なくなったかが解ろうというものである▲勿論、ブラジルは日本よりも人口が6000万人ばかり多いので事故も増えているのかもしれないが、それにしても—多すぎる。日本の警察官は規矩を守り、法にも生真面目すぎるくらいにうるさい。あるいは、この警察官の言動が事故減少に繋がったとも見えるが、根本的には市民らの遵法精神の強さにもあるような気もするのだがー。(遯)

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