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カラオケキャラバン全伯大会=受賞は非日系人三組に=「日本文化は最高」

ニッケイ新聞 2009年2月14日付け

 国際交流基金サンパウロ日本文化センター(西田和正所長)主催の「ブラジルカラオケキャラバン2008全伯大会」(平田ジョー審査委員長)が、リベルダーデ区の文協ビル大講堂で八日午後に開催された。全伯八都市から地区大会を勝ち抜いてきた十六組十八人が、熱のこもった歌声を披露。発音のよい日本語で情感たっぷりに歌い上げ、頂点に輝いたのは非日系人の三組。会場の様子はラジオバンザイで生放送され、アニメ・漫画好きの若者や出場者の家族ら四百人が集まり盛り上がった。ラジオバンザイの共催、JBC出版社の協賛。
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 十六組十八人の出場者のうち、十人が非日系人という今回のカラオケキャラバンは第四回目。日系に関わらず、若者の日本文化に対する興味の高さが伺える大会だ。
 発表前は、日本のミュージシャンの音楽DVDを大スクリーンで鑑賞、平成なるこ会によるYOSAKOIソーランの発表、また日本語ミニ講座では踊りながら日本語で歌をうたい、大盛り上がり。大部一秋総領事夫妻や西田所長も立ち上がって楽しんでいる様子だった。
 続いて出場者たちの出番。コスプレ、着物風の衣装など気合いの入った出で立ちで、Jポップ、ロック、アニメソングを堂々としたパフォーマンスで熱唱した。
 見事なハーモニーで独特な雰囲気を出したのは、ナターリア・シルバさんとプリッシーラ・ガスパレットさん(フォルタレーザ)。早口で高度なゲーム音楽「Erinyes(エリニュエス)」を、透明感のある声で熱唱し文協会長賞に輝いた。
 本業はオペラ歌手というルシアーノ・サビノ・ダ・コスタさん(同)の歌唱力には、会場は圧倒された様子。X―JAPANの「Endless Rain」は英語の歌詞も多く、残念ながら受賞しなかったものの、会場から鳴り止まぬほどの大歓声を受けていた。
 基金所長賞には、モニカ・プラデーラさん(リオ)が輝いた。日本語を始めて二週間とは思えないほどの発音の良さで、Jポップを熱唱した。
 総領事賞に選ばれたのは、トリを飾ったラファエル・リベイロさん(サンパウロ)。「仮面ライダーアジト」をポーズを決めながら披露。会場に参集した、アニメソングをカラオケで歌う〃アニメケ〃愛好者たちは立ち上がり一緒に熱唱した。
 ラファエルさんは、日本語はアニメを通して少し勉強しているといい、「日本の文化は最高。大好きなアニメケで賞をとれて嬉しい」と喜びを表していた。
 審査員を務めた大部総領事は、「日本の歌を一生懸命歌っている姿を見て嬉しくなりました」と感想を述べていた。

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