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援協総会=今年は創立50周年式典=センター落成など多忙な1年=単一シャッパすんなり承認=役付き理事を19日選出

ニッケイ新聞 2009年3月18日付け

 今年創立五十周年を迎えたサンパウロ日伯援護協会(森口イナシオ会長)は十四日午前十時、第五十回目となる定期総会を文協ビル展示室で開催。役員改選では提出された単一シャッパ(本紙四日付けで既報)が拍手で承認され、その他もスムーズに会は流れ、事業・会計報告、二〇〇九年度事業・予算案ともに拍手で承認された。五十周年式典は福祉センター落成にあわせ七月に行なわれる予定。(記事中の金額はすべて千レアル以下を切り捨てたもの)

 百一人の出席のもと午前十時過ぎ、第五十回定期総会が始まった。上原幸啓文協会長、与儀昭雄県連会長、千坂平通JICA聖支所長、森田聡領事、吉岡黎明救済会会長、岡本ルイスこどものその理事長、五十嵐司老ク連副会長らも出席した。
 物故者四十二人へ一分間の黙祷を捧げた後、あいさつに立った森口会長は、「今年一月二十八日に創立五十周年を迎えた援協は戦後移住者の援護のために始まり、時代が移り変わるとともに、できるだけ日系社会に応えようとやってきた」と回顧。
 「昨年は日伯友好病院二十周年、移民百周年、福祉センター建設を立ち上げた意義深い年」と振り返り、「今後も日系社会の向上を目指し活動する。みなさまの率直な意見を生かしていきたい」と宣言した。
 そのまま森口会長が議事進行を務め、続いて尾西貞夫第三副会長による前年度事業の報告。傘下の福祉部、三つの老人ホーム、特別養護専門施設、精神障害者リハビリセンター、社会事業所、総合診療所、友好病院の計九施設の活動が伝えられた。
 続いて波部ジョルジ第一会計理事が前年度会計を報告。業務収入一億四千九百五十六万レアルに寄付・会費六百八十一万レ、資産運用益四百四十六万レが足されて、総収入は一億六千百二十三万レ。対する業務支出は一億四千百六十万レで、医療機器購入積立金などを含む余剰金は千五百三十八万レとなった。
 監事会は発表された決算を全て公正であると発表、それを受けて、事業・会計ともに拍手で承認された。
 続いて山下忠男専任理事が新年度事業計画を発表。七月の福祉センター落成、創立五十周年式典を筆頭に、友好病院のイタケーラ総合診療所開所、市福祉局の提携によるスザノ・イペランジャホームのデイ・センター開設、さらに各施設の補修・整備、人材の充実など報告。
 新年度予算は一億六千八百万レ。うち友好病院の予算は収入一億五千六百十一万レ、支出一億四千三百七十二万レで約千二百万レが純利益となる予定。事業・予算案とも拍手で承認された。
 続いて選挙委員長の菊地義治第一副会長が、役員改選にともなう単一シャッパの提案を行った。名前が挙げられた四十人の理事のうち、洲崎順監事ら六人を新しく推薦。また監事、補充監事、補充理事三人ずつを紹介し、「物心両面に貢献してくれる立派な人たち」と説明し、拍手で承認を得た。
 役付き理事の互選は、明日十九日に開かれる臨時理事会で行われる。
 審議が全て終了した後は、十年以上役員として活躍し、サントス厚生ホーム経営委員長を今年一月まで務めてきた青木実氏が今役員改選で引退となったことを受け、森口会長から感謝状が手渡され、大きな労いの拍手が送られた。
 引き続き臨時総会で宅地売却の承認、会はスムーズに終了し、昼食会が開かれた。

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