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最後の鹿児島研修生帰国=宇住庵さん「絶対戻ってきたい」

ニッケイ新聞 2009年4月8日付け

 「鹿児島県農業・語学研修生制度」の最後の研修生(第十期)となる宇住庵真弓さん(27、うじゅうあん、鹿児島市)が三日、一年間の研修を終えて日本に帰国した。
 一年間、ピラール・ド・スル日本語学校で教師を経験。「ブラジルの温かさ、人の温かさをすごく感じました。また絶対に戻って来ます」と感想を話し、充実した日々をうかがわせた。
 来伯前は、中国上海で一年半日本語教師と私塾の国語教師として経験を積んでいた宇住庵さん。「ここでは日本の小学校の先生みたいに国語や算数、美術など幅広く教えなくてはいけなくて、大変でした」と苦労を振り返る一方、子どもたちの一生懸命な姿に励まされ、また貴重な経験を通して自身も成長したと満足した様子を見せる。
 帰国後は、また日本語教師の経験を積み、「JICAボランティアなどでブラジルに戻って来たい」と語っていた。
 同制度はブラジル鹿児島県人会(園田昭憲会長)の創立九十周年を記念して五年限定で開始され、園田会長の援助と県、県人会の協力で計二十三人を受け入れてきた。
 同制度による研修生は宇住庵さんが最後となるが、昨年の創立九十五周年の際に五年間新たに実習生制度を設けることが決まっており、今年は二人の新実習生が来伯する。

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